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 1996年以降の登録船腹量の推移を見ると、ロイド統計資料World Fleet Statisticsによると、次の通りである。
 
表2-(3)保有船腹量の推移
(1,000G/T以上の鋼船)
隻数 G/T 平均船齢
1996 1,617 9,033,849 21
1997 1,699 8,849,248 22
1998 1,726 8,508,313 22
1999 1,897 7,650,058 23
2000 1,865 7,002,097 23
2001 1,697 6,029,876 26
出典)ロイド統計 World Fleet Statistics 2001
 
 ロイド統計によれば2001年末現在のフイリピン国の船主は添付Appendix Iに記載の199社である。
 
 フィリピン海運業の現況については、以下にJETROシンガポール船舶部の報告を引用する。
(1)フィリピン商船隊の規模
(1)内航海運船舶の現状
 フィリピン海運業の政策決定機関であるMARINA(Maritime Industry Authority)に登録されている3総トン以上の内航船舶(漁船を除く全船舶)は、1998年時点で5,371隻であった。フィリピン内航海運船隊の船種別構成比率を見ると、一般貨物船、貨客船、旅客フェリー、バージの順になっている。また、次表2-4に1999年(暫定値)のフィリピン内航海運の船種別構成を示す。
 
表2-(4)フィリピン内航海運船舶の隻数と総トン数(1999年暫定値)
船種 隻数 総トン数(GRT) 平均船齢
登録ベース 運航ベース 登録ベース 運航ベース 登録ベース 運航ベース
商船隊 12,867 4,166 2,631,119 1,235,023    
旅客フェリー 1,242 227 42,791 11,799 12.14 9.50
貨客船 1,911 1,101 687,892 317,124 11.70 9.77
一般貨物船 5,958 1,426 961,765 509,971 13.20 13.53
コンテナ船 65 11 144,173 28,226 28.00 20.00
ケミカル船 54 27 17,636 12,228 16.42 15.19
717 236 370,877 124,910 20.47 17.77
タンカー 299 187 275,162 176,720 19.05 16.14
曳船 909 420 68,203 33,530 20.69 19.08
ガス・キャリア 209 62 5,067 1,179 11.12 8.42
水先案内船 19 8 882 105 29.67 35.50
その他 1,484 461 56,664 19,225 12.22 8.82
漁船 27,808 13,143 494,053 265,890 10.93 10.13
総計 40,675 17,309 3,125,172 1,500,913    
出典)MARINA(Maritime Industry Authority)
 
 一方、MARINAに登録されている内航海運会社数は1997年時点で638社となり、これら会社の払込資本総額は6億1,080万ペソとなる。これら内航海運会社のうち、最大手はWG & A Philippines Incで、Sulpicio Lines Inc、Negros Navigation Co、Lorenzo Shipping Corpなどがそれに次いでいる。内航船を扱う海運会社の半数以上は、保有船舶の少ない小規模の企業であり、それぞれ特定の貨物輸送に従事している。
 
表2-(5)フィリピンのトップ10内航海運会社(総トン数ベース)
順位 会社名 総トン数(GRT) 保有隻数
1 WG&A Philippines Inc 173,901.64 28
2 Sulpicio Lines Inc 147,332.27 31
3 Negros Navigation Co Inc 65,474.37 21
4 Lorenzo Shipping Corp 44,714.66 7
5 Solid Shipping Lines Inc 37,352.67 10
6 Asian Shipping Corp 26,634.32 47
7 Frabelle Fishing Corp 24,474.84 94
8 RBL Fishing Corp 23,093.02 122
9 Trans-Asia Shipping Lines Inc 22,988.12 13
10 Loadstar Shipping Co Inc 21,472.19 19
出典)MARINA(Maritime Industry Authority)
 
(2)外航海運船舶の現状
 1998年時点でMARINAに登録されている3総トン以上の外航船舶(漁船を除く全船舶)は290隻(857.5万DWT)で、前年の320隻(1,024.6万DWT)から隻数・総トン数ともそれぞれ9%、16%の減少を示している。これは主に経済危機の影響による外航船舶需要の低迷で既存の傭船契約が契約期間以前に解約されたことなどに起因する。
 フィリピン籍外航船舶の内訳を見ると、隻数ベースでバルクキャリアが51%、一般貨物船が23%、その他が26%となっている。また、平均船齢は95年の平均10.42年から98年には9.44年と若干若返っている。船齢の低い船舶は主にバルクキャリア、RORO船、LPGキャリア、木材運搬船から成っている。表2-(6)には、2000年6月時点のフィリピン籍外航船舶の内訳(暫定値)を示す。
 
表2-(6)2000年6月時点のフィリピン籍外航船舶の内訳(暫定値)
  隻数 総GRT 総DWT 平均船齢
一般貨物船 54 857,117 1,094,875 9.77
バルクキャリア 128 3,314,368 5,837,722 7.12
タンカー 5 34,898 79,533 13.80
木材運搬船 4 157,952 186,140 5.33
多目的船 8 66,816 88,639 12.50
RORO船 7 52,479 53,589 9.00
冷凍船 9 54,650 51,701 17.11
家畜運搬船 11 52,399 46,781 16.36
車両運搬船 13 296,483 167,311 12.15
コンテナ船 4 86,001 102,327 12.25
客船 1 24,690 8,712 47.00
ドライカーゴ 1 4,028 6,502 16.00
LPGキャリア 5 19,932 23,695 5.80
フェリー 1 34,168 38,394 11.00
総計 251 5,057,941 7,785,911 9.31
出典)MARINA(Maritime Industry Authority)
 
 一方、外航海運に従事する国内海運会社は98年時点で152社あり、それら会社の払込資本金総額は18億ペソに達する。外航海運に従事する会社数に比べて、MARINAに登録された外航海運船舶の隻数が極めて少ないが、これは海外との貿易による海上輸送のほとんどが外国の船会社により賄われていることを意味する。この原因には、国内の外航海運会社が不定期航路を中心に運営していることの他に、外航海運会社による外国籍船の裸傭船を制限するために導入された1990年の覚書命令(MC33-A)により最低払込資本金が7百万ペソに引き上げられたことや船齢に上限が設けられたことなどがあげられる。表2-11に資本金ベースで外航海運会社上位10社のリストを示す。
 
表2-(7)フィリピンの外航海運会社上位10社(資本金ベース)
順位 会社名 払込資本金(ペソ)
1 Eastern Shipping Lines Inc 60,473,000
2 Madrigal Pacific Carriers Corp 55,000,000
3 Adoitiz Jebsen Bulk Transport Corp 34,770,000
4 Kasunduan Shipping Corp 25,500,000
5 Maple Shipping Corp 19,000,000
5 Marbella Carriers Corp 19,000,000
6 Transocean Transport Corp 18,717,400
7 Sinagtala Maritime Management Inc 17,906,040
8 Lawin Maritime Corp 16,433,960
9 United Philippine Lines Inc 16,379,900
10 St. Vincent Shipping Inc 15,500,000
出典)MARINA(Maritime Industry Authority)
 
 フィリピンの港湾は、整備主体別にフィリピン港湾局(Philippine Ports Authority: PPA)、セブ港湾局(Cebu Port Authority: CPA)、運輸通信省傘下の地方港湾(以上、公共港湾と呼ぶ)、民間企業の私有港湾、農業省傘下の漁業開発庁(Philippine Fisheries Development Authority: PFDA)が管轄する漁港から成っており、その数は全体で1,000港に及ぶ。
 公共港湾は、フィリピン港湾局が管轄する20の基幹港、101のターミナル港、セブ港湾局が管轄するセブ港、7つのターミナル、運輸通信省が管轄する小規模な地方港湾から構成される。建設、運営、管理については運輸通信省が取り仕切っているが、港湾が完成した後は地方公営港については地方自治体、漁港については農業省傘下の漁業開発庁にその運営が移管されている。
 問題点としては、マニラ首都圏を中心に商業港の絶対数が足りず、待機時間が長いこと、地方の小規模港の設備が脆弱で近代化が遅れていることなどである。そこで政府は外国の援助を活用して基幹港の拡張・補修や近代化を図っている。
 97年にフィリピン港湾局が発表した25ヵ年海運基地計画「21世紀に向け飛躍する戦略」では、港湾網を整備することでフィリピン経済の成長持続を後押しするため、既設42港の改修、10年以内に新たな9港の開設、公共港湾34ヶ所の民営化などの方針が盛り込まれている。







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