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表1-(5)日本の対台湾商品別輸出
(単位:1,000ドル、%)
  2000年 2001年
金額 金額 構成比 伸び率
食料品 354,209 329,971 1.4 △6.8
繊維および同製品 473,972 327,930 1.3 △30.8
化学製品 4,939,962 3,783,523 15.5 △23.4
非金属鉱物製品 734,357 486,607 2.0 △33.7
金属および同製品 2,729,322 1,984,281 8.2 △27.3
一般機械 9,997,830 5,693,496 23.4 △43.1
電気機器 9,025,325 6,133,978 25.2 △32.0
輸送用機器 1,521,698 923,573 3.8 △39.3
精密機器 3,340,204 2,235,140 9.2 △33.1
その他 2,937,817 2,484,014 10.2 △15.4
総額 36,054,697 14,337,513 100.0 △32.5
出典)JETRO貿易投資白書2002年(財務省貿易統計(通関べース)よりジェトロ作成)
 
表1-(6)日本の対台湾商品別輸入
(単位:1,000ドル、%)
  2000年 2001年
金額 金額 構成比 伸び率
食料品 1,001,525 850,755 6.0 △15.1
原料品 379,979 298,086 2.1 △21.6
鉱物性燃料 24,451 54,308 0.4 122.1
化学製品 968,868 864,941 6.1 △10.7
繊維製品 352,644 287,316 2.0 △18.5
非金属鉱物製品 114,899 94,581 0.7 △17.7
金属および同製品 947,722 701,833 4.9 △25.9
機械機器 11,916,711 9,064,893 63.5 △23.9
その他 2,260,949 2,061,605 14.4 △8.8
総額 17,967,748 14,278,316 100.0 △11.2
出典)JETRO貿易投資白書2002年(財務省貿易統計(通関べース)よりジェトロ作成)
 
 2000年、台湾の電子・情報関連製品の生産は世界第4位に転落した。代わりに3位に上がった中国の生産額のうち約7割が中国に進出した台湾企業によるものとみられる。また、資訊工業策進会(III)の発表では、2001年の台湾メーカーによるIT関連製品の中国、台湾における生産比率はそれぞれ47.1%、36.9%となり、中国での生産比率が台湾を上回った。台湾の製造拠点が急速に中国へシフトしていることがうかがえる。
 2002年に入り、第1四半期の対内直接投資は、36.0%減の7億5,761万ドルとなった。国・地域別では、米国、日本からの投資がそれぞれ54.2%減、62.0%減となるなど、依然として企業の投資意欲は低下している。対外直接投資についても30.6%減と、引き続き減速した。国・地域別では、英領中米地域が27.2%増となったが、これはTSMCが英領バージン諸島の関連会社に2億800万ドルの増資をしたことが大きい。米国は54.1%減となり、依然として低調である。
 2002年第1四半期の対中投資は11.2%減と、前年第4四半期からの減少傾向が継続している。ただし、シェアで過半を占める電子・電気は0.8%減と減少率は小幅にとどまっている。台湾当局は2001年後半から対中投資の規制緩和を急速に進めており、今後対中投資は再び増加に転じるものと見込まれる。
 財務省の貿易統計によると、日本にとって台湾は、輸出で4位、輸入で6位の貿易相手である。2001年は輸出で3割減、輸入で2割減となり、前年(輸出2位、輸入4位)から順位を下げた。台湾との貿易が減少した背景には、(1)IT不況のあおりを受け、台湾メーカーが生産で必要とするIT関連品目の日本からの輸出が低迷したこと、(2)日本経済の低迷により、IT関連製品の台湾からの輸入が落ち込んだこと、(3)台湾メーカーの中国シフトが進み、台湾を介さず中国と直接貿易するケースが増えたことなどがあげられる。日本は台湾にIT関連製品の生産に必要な部品、半製品、製造設備を輸出する。そのため、日本経済の低迷による需要不足は、IT関連製品の対台湾輸入だけでなく、日本の対台湾輸出の減少にも影響を及ぼした。また、日台貿易では毎年、日本の巨額の貿易黒字が問題視されるが、2001年は前年より80億ドルほど減少して101億ドルとなった。
 主要品目別にみると、輸出はシェア25.2%で最大の電気機器のうち、電子部品が34.0%減、電気計測機器が56.0%減、重電機器が36.4%減となった。一方、音響・映像機器の部分品、通信機はそれぞれ20.8%増、35.2%増と急増した。輸入は、機械機器(シェア63.5%)のうち、パソコン・周辺機器などの事務用機器が29.9%減となったのをはじめ、半導体等電子部品(26.4%減)、科学光学機器(30.0%減)などが日本の需要低迷を受けて急減した。
 経済部投資審議委員会によると、2001年の日本の対台湾直接投資は件数で71件減、金額で6.4%減と、急増した前年から一転して減少に転じた。長引く日本経済の低迷により、日系企業の投資余力が乏しいことが影響した。業種別にみると、電子・電気(60.1%増)、化学品(3.0倍増)、サービス(36.0%増)などが急増した。凸版印刷は、台湾メーカーが日本からの輸入に依存しているLCD用カラーフィルターを増産するため、台南科技工業区に新会社を設立した。一方、2000年にシェア最大であった卸・小売は38.4%減となった。
 ジェトロと交流協会が台湾に進出する日系製造業を対象に2001年11〜12月に実施したアンケート調査によると、2001年の営業損益見込みが前年より「悪化した」と回答した企業は6割近くに達した。経営上の問題点(複数回答)として、「他社との競合」をあげる企業が67.4%と最も多く、台湾域内での競争が激化していることがうかがえる。以下、「米国経済の減速」(53.3%)、「日本の景気悪化」(45.2%)が続き、両国の経済低迷で輸出が伸び悩み、多くの日系企業の業績に影響を及ぼした。
 台湾の対日直接投資は、件数で前年とほぼ同水準であったものの、金額で45.9%減と大幅に落ち込んだ。業種別にみると、シェアで9割近くを占める電子・電気が16.4%減となった。主な投資案件としては、奇美実業がTFT液晶ディスプレーの開発・製造・販売のために日本IBMと新会社(本社:滋賀県)を設立したことがあげられる。







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