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(16)恵那のまつり太鼓(えなのまつりだいこ) [岐阜県]
−プロフィール−
 恵那のまつり太鼓は平成2年春、富岳太鼓さんに学び発足しました。
 恵那のまつり太鼓は、たんぽぽ作業所の全員参加の太鼓を基本としています。たんぽぽ作業所の行事の時は全員が揃って、孟宗竹を打ち鳴らします。全員が揃って打つと迫力があります。
 所外へ依頼を受けて演奏に出ることがありますが、だいぶ演奏へ出かけることが増えました。そういったときには、日頃地域の方にお世話になっている気持ちを太鼓に込めて演奏しています。
 これからも感謝の気持ちを忘れず聞いていただいた方の心に響くような演奏を一生懸命やっていきたいと思います。
 
出演者
代表者 小板 孫次
八澤 正弘  酒井  薫
田中 文明  千早 貴子
釜田 美穂  鈴木 知美
小出奈津代  古田 浩史
吉村  健  纐纈 隆二
武川 勝則  安藤 恵一
安藤 利夫  奥田 健治
西尾 安彦  長尾 和子
嶋田 陽子  後藤 淳子
田中 里美  渋谷久美子
渡辺由紀子  祖父江あけみ
 
 
 
 
−実践報告−
 恵那のまつり太鼓は岐阜県の恵那市にある恵那たんぽぽ作業所の太鼓チームです。恵那のまつり太鼓は平成2年に富岳太鼓さんに学びはじめました。
 恵那のまつり太鼓は全員参加を基本としています。
 所内で大きな行事を年に何回かするのですが、その時には全員で「もうそう竹」を打ち鳴らします。入所者200名で打ち鳴らす太鼓は大変迫力があります。
 今日ここにいる人達は、レギュラーメンバーで入所者11名、職員10名で来ております。私達の太鼓の演奏は聴く人達の心にいつまでもその音が残る様にと一生懸命演奏しています。
 私達の太鼓の演奏を聴いて頂くことで心を動かして頂ければ幸いです。
 私達はそれを励みにしてこれからも頑張っていきたいと思います。
 
−プロフィール−
 音の無い世界にいる聴覚障害者が「音の世界と関わりたい、音楽を楽しみたい」という思いで1981年に甲州ろうあ太鼓が結成されました。
 聴覚障害者は、難聴など軽度の者から重度の者まで、聴力はまちまちです。太鼓の音色とリズムも判らず、打つ時には音合わせが思うようにいかないこともあるなか、聞こえなくても健聴者に負けたくないという精神が自然にメンバーの心に根付き、週2回の稽古は活気に満ちています。
 近年は、太鼓演奏だけでなく「聞こえなくてもやれば出来る」という話をベースに努力、忍耐、継続、チームワークをもって立ち向かえば良い結果が得られるという話を織り交ぜた講演も併せて行なっています。1987年には、フィンランド及びロシアで初めての海外公演を行い、大変な好評を博しました。また、今年6月には、米国の国際シンポジウムに派遣され、ろう者太鼓チームによる初めての太鼓演奏が披露され、その様子が日本のテレビで放送されるなど、大きな反響がありました。
 
出演者
代表者 桜木 力
井上 直光  滝口 寛光
猪岡 哲也  保延 浩貴
長田 和久  山口 龍太
宮本 千夏  米山 和子
杉山 悠美  村井 春日
河西 召祐  小野 智弘
 
 
 
 
−実践報告−
 こんにちは、山梨県から来ました、甲州ろうあ太鼓と申します。
 第5回日本太鼓全国障害者大会に、また参加でき演奏できることを光栄に思っております。
 音の無い世界にいる私たちが音のある世界に関わりたい、音楽を楽しみたい、そんな思いで昭和56年1月に結成し、今年で22年になりました。「聞こえないから出来ないのではなく、聞こえなくてもやれば出来る!」と、聴覚障害者を中心に活動を展開しています。地元である市内の甲州遠光太鼓保存会から指導を受け、市から練習場を提供していただいております。そして、平成になってから長野県の御諏訪太鼓からも教えを受ける機会に恵まれました。以来チームのレベルも向上し、レパートリーも増えました。
 今年6月21日から7月2日までの12日間、ニューヨーク州にあるロチェスター大学での聴覚障害者教育に関するシンポジウム、ワシントンD.C.でのギャローデット大学、米州開発銀行の3ヶ所での公演に出演させていただきました。意外と好評だったのは、私たちが用意した風船でした。「風船に触ってみて下さい。」と(財)日本太鼓連盟の塩見理事長が会場の皆さんに呼びかけて下さいました。笛、銅鑼、鉄筒、太鼓の順で音を出すと、風船が音を感じて反応するのですが、それぞれの楽器によって反応の仕方が違うのに驚いたようです。観客のろうあ者に、「前列は健聴者ですか?」と訊ねられて、「全員ろうあ者です。」と答えると、「凄い!」と驚いていました。
 アメリカでは、演劇、コーラス等はありますが、太鼓のような楽器の演奏グループはありません。ろうあ者には、数ある楽器の中では太鼓が楽しめて理解できるジャンルですから、是非とも太鼓のグループを結成して欲しいと願っています。
 私たちが「聞こえなくても、やれば出来る」ということをアメリカの人たちに実証したこと、多くのろうあ者たちに公演を見ていただいたこと、そして渡辺先生率いる天邪鬼の皆さん、田中先生のサンフランシスコ太鼓道場の皆さんと同じ舞台に立てたことを大変嬉しく思います。
 今の自分と比較し、自分の未熟さも痛感しました。これからも経験を生かして更なる飛躍を目指して頑張りたいと思っています。
 終わりに、この度の貴重な体験をさせていただきました、(財)日本太鼓連盟の皆様方に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。







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