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(4)分類結果
 分類精度の比較のために、以下の8種類のテクスチャ特徴量による分類処理を実施した。
(a)平均のみで分類
(b)平均と分散で分類
(c)コントラストのみで分類
(d)一様性のみで分類
(e)平均とコントラストで分類
(f)平均とエントロピーで分類
(g)平均と連続性で分類
(h)連続性のみで分類
 
 図86(a)〜(h)に、テクスチャ特徴量から分類した結果を示す。一次元の分類結果である平均と分散は、他に比べて分類精度が極めて高いことが分かる。一次元で分類可能であれば、テクスチャ特徴量を算出するのに比べて、計算時間が短縮される他、テクスチヤ特徴量を算出し余計な2次データを作る必要が無い。しかしながら、散乱強度が低いDの領域については、サンプルデータを抽出した領域以外において、誤分類が見られる。
 
図86. テクスチャ特徴量による分類結果
 
(a)平均のみで分類
 
(b)平均と分散で分類
 
(c)コントラストのみで分類
 
(d)一様性のみで分類
 
(e)平均とコントラストで分類
 
(f)平均とエントロピーで分類
 
(g)平均と連続性で分類
 
(h)連続性のみで分類
 
 (f)と(h)の分類結果は、十分な前処理が行われなかったため、送受波器直下近傍において、航跡方向の誤分類が顕著に認められる。(d)は、散乱強度が低いDの領域を他の特徴量を用いた場合と比較して最も明瞭に区別している。これは図85(c)のグラフからも明らかのように、A、B、Cの値に比べて、Dの値は大きく離れていることからも、容易に区別できているものと考えられる。しかしながら他のA、B、Cの値については100〜400の範囲で密集しているため、分類結果からも誤分類が認められる。
 これらの結果より、(d)一様性のみの分類結果から、散乱強度が低いDの領域のみを区別し、残った領域について、(a)平均のみで分類する方法を採用した。最終的な分類画像を図87に示す。分類結果から以下のことが分かる。







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