日本財団 図書館


26.6 業務内容
●各種船舶及び部品の開発・設計・販売・製造・取付け・修繕
●海洋石油プロジェクトの開発・設計・販売・製造・取付け・修繕
●陸上機械・電子製品、圧力容器、建設、石油化学、エネルギー、交通、冶金等の産業の大型設備、プロジェクトの設計、施工
●海外の船舶関係プロジェクト、国内の国際入札プロジェクトヘの応札
●上記のプロジェクトに関するF/S、技術コンサル、所要設備材の輸出、労務者の派遣、産業投資、技術導入等
 
26.7 受注・建造実績
表26-7: 近年の主要受注・建造実績一覧表
受注日 種類・用途 DWT 船主・傭船者 竣工/予定日 船名 その他
2000年 多目的船(MC300-1)
6隻
3万 Cyprus Columbia 2002年6月
(シリーズ第1船)
  GL; 192.2m×27.8m×15.5m
航海速力19.4kt
2000年1月 化学品/プロダクト・オイル・タンカー 4.5万 香港 Gisela 2001年2月 Gisela 船級協会ABS
2000年3月 オイル/プロダクト・タンカー 4.6万 中国長江航運(集団)総公司南京長江油送公司 2001年8月
(シリーズ第1船)
大慶451
大慶452
最大持続出力:8520kW
93.0m×32.2m×17.2m
2001年3月 プロダクト・オイル・タンカー 7.2万 Bermuda Frame     2隻
2001年3月 プロダクト・オイル・タンカー 3.5万 A.P Moller-Maersk     2隻
2000年5月 多目的船 3万 Cyprus     2隻
2000年9月 RO/RO船 1.23万 スウェーデンStena 2003年 Stena Forerunner  
2000年9月 RO/RO船 1.23万 スウェーデンStena 2002年5月 Stena Foreteller  
2001年11月 多目的船 3万 Cyprus Columbia 2001年8月    
2001年12月 多自的船(AH48-1) 4,800 ノルウェーBoa 2002年5月 Boa Giant 81m×9m×20m、
航海速力:16kt
2002年2月 多自的船(AH48-1) 4,800 ノルウェーBoa 2002年7月 Boer Hercules 航海速力:16kt、
81m×9m×20m
2001年5月 化学薬品運搬船 4.5万 香港Aurora(シンガポール万邦海運集団傘下) 2002年8月 Aurora Tankers(CP450-3#) 1999年から8隻目、ABS
180m×2.2m×18.7m×12m、航海速力:15kt
2002年7月 プロダクト・オイル・タンカー 3.5万 A.P Moller-Maersk 2003年   2隻
2002年8月 化学品/プロダクト・オイル・タンカー 4.5万 シンガポール万邦海運集団 2003年   2隻
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
26.8 経営・財務状況
26.8.1 資本金・出資者
 
表26-8: 主要株主の持ち株状況
(2001年12月31日)
出資者 出資率
中国船舶重工集団公司 71%
中国華融資産管理公司 22%
中国信達資産管理公司 7%
出所:国家工商行政管理局
 
26.8.2 売上げ
 
図26-3: 近年の売上げ額の推移
(単位:万元)
出所:国家工商行政管理局
 
26.9 関連企業
表26-9: 主要関連企業の名称及び会社概要
関係 関連企業 会社概要
出資者 中国船舶重工集団公司(CSIC) 国務院の承認により設立された大型国有造船企業集団。
国家重点企業として中央政府が管理。(「北方集団」とも呼ばれる)
中国華融資産管理公司 1999年10月19日、国務院の承認により北京で成立。
資本金100億元、100%国家出資の国有金融企業。
主要業務;中国工商銀行関係企業の不良債権の買収、管理、処理。
中国信達資産管理公司 1999年4月20日、中国人民銀行の承認により北京で成立。
中国初の金融資産管理会社。
主要業務;国有企業の不良債権の買収、管理、処理。
子会社 大連金船実業総公司 船舶用部品の生産、修繕、非船舶製品の生産、運送、サービス業等の総合企業
大連金帆ホテル サービス業
出所:上海科学技術情報研究所市場調査研究部
 
26.10 政府との関係
●大連造船重工は有名な軍事企業で、国家の重点保護企業とされ、補助金を含む国の支援を受けてきた。国防科工委の指導下にある。
●民用船舶の生産面では、政府の優遇政策は多くないが、地方政府が人材、納税、製品輸出、設備輸入等の利便を与えている。
●2000年7月24日 海軍政委楊杯慶上将が大連造船廠を視察。
●2002年9月15日 中国共産党中央政治局常委・全国政協主席李瑞環が、遼寧省委書記聞世震、省委副書記・大連市委書記孫春、中船重工集団公司副総経理張必貽等の案内で、大連造船重工有限責任公司を視察。
●2002年6月10日 中国共産党中央政治局常委・国家副主席・中央軍委副主席胡錦涛が、遼寧省委書記聞世震、省長薄煕来、省委副書記・大連市委書記孫春、中船重工集団公司党組書記・総経理李長印等の案内で、大連造船重工を視察。
注)肩書きはいずれも当時。
 
26.11 今後
26.11.1 最近のトピック
1)組織改革(2002年9月)
 “組織の機構調整及び設置方案”を制定。新機構は次の通り。
 直轄行政管理部門(17):総経理事務室、監査室、監察室、企画部、財務部、資産部、経営部、物質部、品質保証部、軍工部、安全技術部、労働人事部、トレーニングセンター、行政警備部、造船生産部
設計及び技術管理部門(1):技術センター
収益を中心とする事業部(4):造船事業部、修繕事業部、非造船事業部及び生産保障事業部
その他:従業員病院、金厦物業管理公司
2)新型化学薬品運搬船引渡し(2002年8月18日)
 4.5万DWT化学薬品/プロダクトタンカーを香港雅蘭莎海運有限公司に引渡し。
3)人員削減
 2002年6月から9月上旬までの従業員の人事改革で約1,200人を削減。
4)大型新ドックの建設工事進む
 2002年5月現在で、ドック南壁5段、ドック西壁15段及びドック底7段のコンクリート注入工事が終了。
5)RO/RO船等引渡し
 2002年5月3日 ノルウェーSteiner海運グループ向け12,300DWT RO/RO船の第1船“Steiner先覚”号引渡し。
 2002年5月6日 ノルウェーBoer社に建造した4,800DWT多用途工作船“Boer巨人”引き渡し。
6)クレーン増設(2002年5月28日)
 大連造船重工は大連新船重工とともに大連大起集団有限責任公司に600tクレーン2基の建造契約を締結、大型クレーン2基の幅は182mで、高さはそれぞれ90mと78m、2003年9月と12月に建造完了予定。
 
26.11.2 事業計画
 大連造船重工今後の事業計画は次の通り。
1)大型新ドックの建設、600tクレーンの増設等で2004年に年造船能力を80〜100万Tにアップ。
2)第3世代、第4世代の大型ステンレス化学薬品運搬船、貨客RO/RO船、列車フェリー、LNG船等を開発。
 
26.12 その他
(1)設計レベル
・船舶設計を専門に担当する技術センターあり。
・センターの技術者は500人、うち高級技術者は124人。
・研究・設計用設備はイギリス、フランス等から調達
 
(2)外国企業との提携
・外国企業との技術提携はない。
・船主の特別な要求がある場合は、海外の企業から個別に設計図を購入。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION