日本財団 図書館


■アンケート
 8月1日から24日までにアンケートボックスに寄せられた来館者の声の一部を紹介します。貴重なご意見は今後の展示、調査研究に生かしていきたいと思います。ご協力ありがとうございました。
 
●舟と、友達が写っていたので写真が印象に残った。とっても、昔の事が分かるのでいいと思う。あと、もっと写真を飾った方がいいと思う。(中学生、女性、字新城)
 
●村人の日常生活を素直に写してある写真の数々が印象的。村の様子を、長年にわたって写真にしたのは素晴らしい。(50代、男性、那覇市)
 
●本物が展示されていてリアルだった。子供達にも分かるようなコーナーがあるといいな。(中学生、男性、字具志頭)
 
●糸満からの分村がある事が印象に残った。本来、糸満市も共にやるべきだと思う。(50代、男性、糸満市)
 
●知人の紹介で知りました。糸満漁民が広く県外、海外にまで進出した事が印象的です。パイオニアとして活躍した事に誇りを感じます。(60代、男性、那覇市)
 
●お父さんに連れてきてもらいました。昔の物がたくさんあっておもしろいです。パソコンで調べられるといいなと思いました。(小学1〜3年、女性、那覇市)
 
●市場の臭いがする写真が印象的です。(大学生、女性、中城村)
 
●様々な漁法が分かりやすく展示され、様々な角度から港川の漁業に光があてられていて面白く見せてもらいました。もう少し漁業に携わっている「人」の姿を見たり、声を感じたりできるものがあればと思いました。沖縄において「ウミンチュ」というのが様々な形で(観光資源など)もてはやされているわりに、その姿・生活の様子は無視されていたり、忘れられているように感じます。今後このような企画展がいろいろな所で開催されればと思いました。どうも有難うございました。(大学生、男性、中城村)
 
●もっといっぱい展示した方がいいと思う。(中学生、男性、字新城)
 
●もっともっと、宣伝した方がいいと思う。(中学生、男性、字長毛)
 
●じいちゃんの特別展だから来た。うみんちゅの写真が印象に残っている。じいちゃんがかっこよかった。(高校生、女性、知念村)
 
参考文献(第2部)
第1章 糸満漁民の歴史的展開
井手義則
1987「沖縄産業の変遷と水産業の位置」中盾興編著『日本における海洋民の総合研究−糸満系漁民を中心として−』上巻、九州大学出版会
 
上田不二夫
1987「糸満漁民の発展」中盾興編『日本における海洋民の総合研究−糸満系漁民を中心として−』上巻、九州大学出版会
 
河原田盛美
1965(1876)「琉球紀行」琉球政府文教局編
1965『沖縄県史』14巻
1886「沖縄県下水産概況」『大水報』55号
 
球陽研究会
1974『球陽 読み下し編』角川書店
 
蔡温
1981(1749)「平時家内物語」沖縄県沖縄史料編集所編『沖縄県史料前近代1: 首里王府仕置』
 
蔡温他
1997(1737)「山奉行所規模帳」『弐拾番山御書付・林政八書』農山漁村文化協会
 
真栄平房昭
2000「琉球王国における海産物貿易」秋道智彌編著『海人の世界』同文館
 
第2章 「分村」港川
糸満市史編集委員会編
1991『糸満市史 資料編12 民俗資料』糸満市役所
 
糸満町役場
1918年「糸満概況」
1940『糸満概観』
 
上田不二夫
1987「糸満漁民の発展」中盾興編著『日本における海洋民の総合研究−糸満系漁民を中心として−』上巻、九州大学出版会
1991『沖縄の海人』沖縄タイムス社
 
大村八十八
1983(1912)「沖縄県水産一斑」沖縄県農林水産行政史編集委員会編『沖縄県農林水産行政史』17巻、財団法人農林水産統計協会
 
沖縄県立水産試験場
1983(1929)「島尻郡中頭郡各村漁業調査」沖縄県農林水産行政史編集委員会編『沖縄県農林水産行政史』17巻
 
加藤久子
1992『糸満アンマー:海人の妻たちの労働と生活』ひるぎ社
 
具志頭村史編集委員会編
1961『具志頭村史』第1巻
 
富永盛次朗
1922「沖縄県に於ける追込網漁業」『水産研究誌』17巻3号
 
長田文
1979「父・玉城保太郎を語る」『青い海』9巻3号
 
仲松弥秀
1944「糸満漁夫の形成と発展」『地理学評論』第20巻第2号
 
琉球新報
1908(明治41)年11月8日
1902年(明治35)12月27日
1918(大正7)年3月25日
 
Clarence J. Glacken
1973(1955)The Great Loochoo: A Study of Okinawan Village Life Green wood Press, Publishers Westport, Connecticut
 
第3章 港川の漁業
沖縄県水産試験場編
1986『沖縄県の漁具・漁法』
 
沖縄総合事務局編
1991『具志頭村の農業と漁業』
 
沖縄県農林水産部
1974『昭和49年 沖縄の水産業』
1976『昭和51年 沖縄の水産業』
1979『昭和53年度版 沖縄の水産業』
1982『沖縄の水産業 昭和55年実績』
1983『沖縄の水産業 昭和56年実績』
1984『沖縄の水産業 昭和57年実績』
 
越智洋介
1996「ソデイカ資源調査について」『魚まち 海・魚・くらしと歴史−沖縄水産ネットワークマガジン』第11号
 
加藤久子
1990『糸満アンマー〜海人の妻たちの労働と生活』ひるぎ社
 
川崎一男
1984「表層浮魚礁(パヤオ)の設置効果について」『昭和57年度 沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
1992「ソデイカの漁場形成と生態(漁業資源開発調査)」『平成2年度 沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
 
川崎一男、鹿熊信一郎
1996「資源管理型漁業推進総合対策事業」『平成5年度 沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
 
金城清昭
2002「ソデイカ延縄漁法における深縄と浅縄の漁具性能の比較−III」『平成12年度 沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
 
金城武光、上地昭弘
1991「パヤオ漁場調査」『平成元年度 沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
 
具志頭村
1992『平成四年度版 統計ぐしかみ』第1号
 
具志頭村役場企画課
1989『1989年具志頭村村勢要覧』
1993『1993年具志頭村村勢要覧』
1997『1996年具志頭村村勢要覧』
 
東京水産大学 海洋生産学科
1994『平成6年度 調査旅行(漁業調査)報告書』
 
当真武、久保弘文、久貝一成、荻原克敏
1989「パヤオ漁業放流調査」『昭和62年度沖縄県水産試験場事業報告書』沖縄県水産試験場
 
廣吉勝治
1993「パヤオ(浮魚礁)漁業−沖縄県の事例−」『魚まち 海・魚・くらしと歴史−沖縄水産ネットワークマガジン』創刊号 編集工房いゆまち
 
港川漁業協同組合
1987〜2001年「市場月報」
2002「平成13年度 漁種分類別月計表」
2003「平成14年度 魚種分類別年計表」
 
沖縄地域ネットワーク社
1998『魚まち 海・魚・くらしと歴史−沖縄水産ネットワークマガジン』第18号
 
第5章 海人の信仰とまつり
具志頭村史編集委員会編
1961『具志頭村史』第1巻
 
具志頭村役場
2002『具志頭村ハートフル汗水節の里体験滞在交流促進事業地域資源調査報告書』具志頭村役場
 
琉球大学民俗研究クラブ編
2002『民研通信』4
 
著者一覧
坂井和夫(第1部)
沖展準会員、沖縄県写真協会会員、全日本写真連盟会員
 
玉城 毅(第2部第1章、2章、5章)
具志頭村立歴史民俗資料館嘱託専門員、琉球大学・沖縄国際大学非常勤講師
 
幸喜邦恵(第2部第3章)
具志頭村立歴史民俗資料館嘱託専門員
 
三田 牧(第2部第4章)
関西大学 非常勤講師
 
編集後記
 本書は具志頭村立歴史民俗資料館が出す初めての図録です。特別展「糸満漁民の展開と港川〜海人の歴史と文化〜」(2003年8月1日〜9月29日)によせて刊行されました。
 特別展の展示は夏休み中の子供たち、通りがかりに立ち寄られた方、関心を持って来てくださった方などいろんな人に見ていただいています。港川(具志頭村)から来られる方は、特に写真展「南風の視線」を見に来られるようです。また糸満市の方には糸満を知ることにも繋がると、興味を持っていただいているようです。様々な方々に港川や海人の歴史、文化に関心を持ってもらうきっかけになれば幸いだと思っています。
 
 今回の特別展、図録の編集を通して、私たちの収穫として大きいことは、写真家、坂井和夫さんとの出会いでした。
 港川を何年にも渡って撮り続けてこられた坂井さんの存在は以前から知っていたのですが、なかなかお会いするチャンスに恵まれずにいました。特別展で坂井さんの写真を展示したいという思いは企画を立ち上げた当初からありました。実現できて嬉しく思っています。写真を展示することが決まってからは、坂井さんには足繁く資料館へ来ていただき、写真展のみならず、特別展全体の展示に携わっていただきました。
 坂井さんから学ぶことは多く、カメラ、写真の技術はもちろん、坂井さん自身の写真へのこだわりや姿勢なども教えていただきました。改めて私たちの調査研究への取り組みを省みるよい刺激を受けることができました。
 
 最後に今回の特別展、図録作成に助成してくださった日本財団、日本海事広報協会、沖縄海事広報協会、またハーレー舟の運搬や調査に協力してくださった港川漁業協同組合の方々や港川の海人の方々、資料を貸していただいた読谷村立歴史民俗資料館、特別展のパネル、図録づくりを請け負ってくださった文進印刷の方々に感謝申し上げます。
幸喜 邦恵







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