家号の法則
家号は原則的に長男が親の家号をそのまま引き継ぎ、二、三男は分家して新しい家号を名乗っています。その場合、親の家号の前に「二男」、「三男」をつけるケースがよくみられます。例えば、第四世代の「蒲戸長嶺小」は、第五世代の長男がそのまま「蒲戸長嶺小」を継承し、弟(二男)は「二男蒲戸長嶺小」と名乗っています。しかし、このやり方は、次の世代からは採用されていません。つまり、第五世代の「二男蒲戸長嶺小」の長男(第六世代)は「二男蒲戸長嶺小」ですが、その弟(第六世代)は「二男二男蒲戸長嶺小」とは名乗っていません。「二男〜ヤー」のような名づけ方は世代が下ると「二男二男〜ヤー」と同じ言葉が重なり長くなるので、家号として使われなくなるわけです。
このことに関連して、家号の前に戸主の名前をつける例があることに気が付きます。例えば、第五世代の「悟長嶺小」や「牛一長嶺小」は、戸主の名前が家号の一部に使われている例です。このような例は、港川だけでなく、糸満でもよくみられます。
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