I. 教育制度(きょういくせいど)と高校入学試験(こうこうにゅうがくしけん)の仕組み(しくみ)
・中学校(ちゅうがっこう)までは義務教育(ぎむきょういく)です。
・日本(にほん)では学歴(がくれき)や資格(しかく)が将来(しょうらい)の職業(しょくぎょう)を選ぶ(えらぶ)ためにとても重要(じゅうよう)です。
・大学(だいがく)を受験(じゅけん)するためには、高校(こうこう)を卒業(そつぎょう)するか、大学入学資格検定試験(だいがくにゅうがくしかくけんていしけん)に合格(ごうかく)するなどの条件(じょうけん)を満たす(みたす)ことが必要(ひつよう)です。
・現在(げんざい)ほとんどの会社(かいしゃ)や資格試験(しかくしけん)が高校卒業資格(こうこうそつぎょうしかく)を条件にしています。
図(ず)1. 日本(にほん)の教育制度(きょういくせいど)
(上図(じょうず)は「日本(にほん)の生活(せいかつ)とことば14 わたしの学校(がっこう) 情報編(じょうほうへん)」中国帰国孤児定着促進(ちゅうごくきこくこじていちゃくそくしん)センターより引用(いんよう))
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図(ず)2.
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中学校卒業後(ちゅうがっこうそつぎょうご)の進路先(しんろさき) |
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受検(じゅけん)を希望(きぼう)することができる高等学校(こうとうがっこう)は、全日制高等学校(ぜんにちせいこうとうがっこう)・定時制高等学校(ていじせいこうとうがっこう)から1つだけ選ぶ(えらぶ)ことができます。
ただし、東商業高等学校(ひがししょうぎょうこうとうがっこう)のように「流通経済(りゅうつうけいざい)」「国際経済(こくさいけいざい)」「会計(かいけい)ビジネス」「情報処理(じょうほうしょり)」の4つの学科(がっか)を持っている高等学校(こうとうがっこう)を受検(じゅけん)する時(とき)は「第一志望(だいいちしぼう)」、「第二志望(だいにしぼう)」の2つの学科(がっか)と「第一志望(だいいちしぼう)及び(および)第二志望以外(だいにしぼういがい)の学科(がっか)」への入学(にゅうがく)を希望(きぼう)することができます。
また、普通科(ふつうか)の高等学校(こうとうがっこう)を受検(じゅけん)する時(とき)には、「通学区域規制(つうがくくいききせい)」によって受検(じゅけん)できる高等学校(こうとうがっこう)に制限(せいげん)があります。職業学科(しょくぎょうがっか)、定時制(ていじせい)の高等学校(こうとうがっこう)を受検(じゅけん)する場合(ばあい)は「通学区域規制(つうがくくいききせい)による」制限(せいげん)はありません。
図(ず)3.
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石狩地区(いしかりちく)の学区(がっく)と学区間就学制限(がっくかんしゅうがくせいげん)について
(全日制普通科(ぜんにちせいふつうか)・「道立高等学校通学区域規則(どうりつこうとうがっこうつうがくくいききそく)」による)
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○学区内と同じ条件で出願できる学校
石狩第1学区 |
札幌白石 札幌真栄 札幌平岡 |
石狩第2学区(白石区及び厚別区) |
大麻 北広島西 |
石狩第3学区 |
札幌北 札幌北陵 |
石狩第5学区 |
札幌国際情報 札幌新川 石狩南 |
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○北広島市の一部と小樽市の一部から学区内と同じ条件で 出願できる学校(詳細については通学区域規則で確認すること)
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北広島市のうち大曲中学校及び西部中学校の通学区域 |
札幌平岡 |
小樽市のうち銭函中学校の通学区域 |
札幌稲西 札幌稲北 |
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○他地区間での、特例として学区内と同じ条件で出願できる学校
新篠津村 |
岩見沢東 岩見沢西 岩見沢緑陵 月形 |
千歳市の一部 |
追分高校 |
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受検希望(じゅけんきぼう)も高等学校(こうとうがっこう)に願書(がんしょ)を提出(ていしゅつ)した後(のち)、同じ(おなじ)過程(かてい)の他(た)の高等学校(こうとうがっこう)に1回(かい)だけ変更(へんこう)することができます。
ただし、普通科(ふつうか)から普通科(ふつうか)への変更(へんこう)はできますが、普通科(ふつうか)から工業科(こうぎょうか)への変更(へんこう)はできないなど、いろいろな条件(じょうけん)の中で変更(へんこう)が行われ(おこなわれ)ます。
また、保護者(ほごしゃ)の住所(じゅうしょ)の転居(てんきょ)や保護者(ほごしゃ)の転勤等(てんきんなど)特別(とくべつ)な事情(じじょう)が生じた(しょうじた)場合(ばあい)も出願変更(しゅつがんへんこう)をすることができます。なお、私立高校(しりつこうこう)については一度願書(いちどがんしょ)を出したら(だしたら)変更(へんこう)はできません。
1)学力検査(がくりょくけんさ)
学力検査(がくりょくけんさ)は、全日制高等学校(ぜんにちせいこうとうがっこう)で実施(じっし)されます。定時制高等学校(ていじせいこうとうがっこう)は原則(げんそく)として実施(じっし)しません。
(1)検査科目(けんさかもく)
国語(こくご)、数学(すうがく)、社会(しゃかい)、理科(りか)、英語(えいご)
(2)検査時間(けんさじかん)
国語(こくご) 9:30〜10:10
数学(すうがく) 10:30〜11:20
社会(しゃかい) 11:40〜12:30
理科(りか) 13:30〜14:20
英語(えいご) 14:40〜15:30(英語(えいご)の聞き(きき)取り(とり)テストがあります)
(3)配点(はいてん)
配点(はいてん)は、1教科(きょうか)60点(てん)です。(300点(てん)満点(まんてん))
合格者(ごうかくしゃ)の決定(けってい)は、次(つぎ)の3つ(みっつ)の方法(ほうほう)で決まり(きまり)ます。
(1)募集人員(ぼしゅうじんいん)の80%程度(ていど)については、個人調査書(こじんちょうさしょ)(内申書(ないしんしょ))の「各教科(かくきょうか)の評定(ひょうてい)の記録(きろく)と学力検査(がくりょくけんさ)の成績(せいせき)を同等(どうとう)に取り扱い(とりあつかい)選抜(せんばつ)します。
※個人調査書(こじんちょうさしょ)とは何(なん)ですか。
内申書(ないしんしょ)ともいいます。中学(ちゅうがく)3年間(ねんかん)のすべての教科(きょうか)の学習成績(がくしゅうせいせき)、出欠(しゅっけつ)、部活動(ぶかつどう)、委員会活動(いいんかいかつどう)、健康状態(けんこうじょうたい)、人物(じんぶつ)についての所見(しょけん)などが書かれています。出願時(しゅつがんじ)に高校(こうこう)に提出(ていしゅつ)する書類(しょるい)の一部(いちぶ)で、合格判定(ごうかくはんてい)の資料(しりょう)となります。特(とく)に中学(ちゅうがく)3年生(ねんせい)の学習(がくしゅう)の記録(きろく)の評定(ひょうてい)は1、2年(ねん)の時(とき)の1.5倍(ばい)の重み(おもみ)をつけて評価(ひょうか)されます。このように、入学試験(にゅうがくしけん)の点数(てんすう)だけでなく、中学(ちゅうがく)3年間(ねんかん)のすべてが評価(ひょうか)されることも忘れて(わすれて)はなりません。
個人調査書(こじんちょうさしょ)の「各教科(かくきょうか)の評定(ひょうてい)」を次(つぎ)の式(しき)により計算(けいさん)します。
(1年(ねん)の評定合計(ひょうていごうけい)×2)+(2年(ねん)の評定合計(ひょうていごうけい)×2)+(3年(ねん)の評定合計(ひょうていごうけい)×3)
例(れい)
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国語
(こくご) |
社会
(しゃかい) |
数学
(すうがく) |
理科
(りか) |
音楽
(おんがく) |
美術
(びじゅつ) |
保体
(ほたい) |
技家
(ぎか) |
英語
(えいご) |
計
(けい) |
1年
(ねん) |
2 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
2 |
3 |
3 |
25 |
2年
(ねん) |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
27 |
3年
(ねん) |
2 |
3 |
3 |
3 |
3 |
2 |
3 |
3 |
3 |
25 |
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(どの学年(がくねん)も学年末評定(がくねんまつひょうてい)です。)
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25×2+27×2+25×3=50+54+75=179
1年生(ねんせい)から3年生(ねんせい)までの全て(すべて)の教科(きょうか)が5である場合(ばあい)は、上(うえ)の計算式(けいさんしき)では315となります。315から20点(てん)ごとに区切り(くぎり)、上(うえ)から「A」「B」「C」「D」・・・の段階(だんかい)とします。(これを内申(ないしん)ランクという場合(ばあい)が多い(おおい)です。)
内申(ないしん)ランク
A 315〜296
B 295〜276
C 275〜256
D 255〜236
E 235〜216
F 215〜196
G 195〜176
H 175〜156
I 155〜136
J 135〜116
K 115〜96
L 95〜76
M 75〜
例の場合は、179点(てん)なのでGランクとなります。
※学力検査(がくりょくけんさ)の成績(せいせき)とは何ですか。
5教科(きょうか)満点(まんてん)の場合(ばあい)は300点(てん)になります。これを12点(てん)ごとに区切り(くぎり)、「1」「2」「3」・・・の段階(だんかい)とします。
1 300〜289
2 288〜277
3 276〜265
4 264〜253
5 252〜241
6 240〜229
7 228〜217
8 216〜205
9 204〜193
10 192〜181
11 180〜169
12 168〜157
13 156〜145
14 144〜133
15 132〜121
16 120〜109
17 108〜97
18 96〜85
19 84〜73
20 72〜61
21 60〜49
22 48〜37
23 36〜25
24 24〜13
25 12〜
※同等(どうとう)に取り扱う(とりあつかう)とはどういうことですか。
内申(ないしん)ランクを「A」「B」「C」・・・と縦(たて)に、学力検査(がくりょくけんさ)「1」「2」「3」・・・を横(よこ)に並べ(ならべ)、下(した)のような表(ひょう)を作り(つくり)選抜(せんばつ)します。
相関表(そうかんひょう)
(2)募集人員(ぼしゅうじんいん)の10%程度(ていど)については、個人調査書等(こじんちょうさしょなど)を重視(じゅうし)して、選抜(せんばつ)をします。
(3)募集人員(ぼしゅうじんいん)の10%程度(ていど)については、学力検査(がくりょくけんさ)の成績(せいせき)を重視(じゅうし)して選抜(せんばつ)をします。
※どの高等学校(こうとうがっこう)も、最初(さいしょ)に(1)で選抜(せんばつ)します。
次(つぎ)に、(2)、(3)で選抜(せんばつ)します。
(2)、(3)の順番(じゅんばん)や比率(ひりつ)は各高等学校(かくこうとうがっこう)で決めます。
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