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公共事業通信省
 
都市公共交通コロキウム
(JFY 2003)
 
カントリー・レポート
 
作成者:Zacarias Porfirio Dure
国名:パラグアイ
組織名:公共事業通信省(MOPC)
局名:企画計画局
部署:道路の管理
 
 作成者が所属する組織の役割と責任
 
 公共事業通信省(MOPC)は、国の統一と経済開発のためのインフラと基本的サービスに関連する対策の策定・提案・執行を所管する機関である。
 
組織図
 
 前ページの組織図に示した。
 
1. 主題
 
a)国土面積、人口、人口密度
 
 パラグアイ共和国は、南アメリカの中南部に位置し、1992年の調査によると407km2の地域に420万の人口を有する。総人口は1992年から年率2.7%程度で増加しているが、人口密度は低く、1km2当たり約10.8人である。パラグアイ川で分割された東部と西部の格差が大きく、それぞれ、1km2当たり25.3人と0.4人である。これは人口の95%が東部地域に住んでいることを意味する。(位置については、地図1および2を参照)
 
b)人口分布
 
年度:1992年
単位:1000人
  Total Urban Rural
Total 4,453 2,219 2,234
Asunción 529 529 0
Concepción 174 58 116
       
San Pedro 288 39 248
Cordillera 214 66 148
Guaira 170 49 120
Caaguazu 407 110 297
Caazapa 136 17 119
Itapua 397 116 281
Misiones 95 46 49
Paraguai 245 52 193
Alto Paraná 443 247 196
Central 938 726 212
Ñeembucu 84 37 47
Amambay Canindeyù 111
113
71
20
40
93
Pdte. Hayes 67 24 44
Boqueron 30 8 23
Alto Paraguay 12 5 7
Source: General Directorate of statistics, inquiry and census.
 
c)国内総生産(GDP)
 
 次の表は、時価に基づく国内総生産(GDP)を示す。米国ドル建てのGDPは、時価でも1997年から下落が続いている。
 
時価のGDP
  1996 1997 1998 1999 2000
GDP (G. Billion) 19,805 20,934 23,436 24,144 26,116
GDP (US$million) 9,637 9,607 8,594 7,741 7,501
GDP per capita (US$) 1,634 1,634 1,585 1,552 1,506
Source: Central Bank of Paraguay
 
d)主要産業
 
 パラグアイは農業国としてよく知られており、2001年現在GDPの27%を占めている。また、東部地域は農業が盛んで、農業用地に45%、牧畜業に30%、森林に15%、その他の用途に10%が利用されている。
 
 工業も存在するが、そのほとんどが自然発生的なものである。したがって、政府と民間との間の関係が弱く、現状に関する基本的な情報、たとえば人口、出荷、在庫などは入手不可能である。
 
e)2002年における交通モード別交通量とその構成
 
 道路交通は、この国における旅客と貨物の(国内および国外)輸送に不可欠な交通モードである。ただし、河川は、国際貨物の輸送に使用されている。
 
 2002年の登録車両台数は60万台で、67%が首都圏での登録である。また、交通量は、国道のあらゆる主要地点で増加している。
 
交通の分布を示す表
 
1)貨物
単位:トン
  River Road Total
Import 1,278,020 1,212,844 2,490,864
Export 1,447,576 2,648,901 4,096,476
Total 2,725,596 3,861,745 6,587,340
Share (%) 41,4 58,6  
 
2)旅客
 
部門別の旅客の流れ(1992年)
Population Number of persons 4,200,000
Number of passengers cars Number of cars 241,787
Total flow of passengers Persons/day 73,869
Cars Persons/day
Cars/day
19,011
7,760
Bus Persons/day
Cars/day
54,858
2,032
Railway Persons/day 0
     
 
 都市間交通に参入している企業は141社あり1869台の車両を所有し、国際輸送に参入している企業は38社で、355台の車両を所有している。
 
 アスンシオンとエンカルナシオン間の鉄道は約320kmであるが、現在は運行していない。
 
f)道路の種類
 
 国道は3つのカテゴリーに分けられる。
 
全国的な幹線道路(国道):
複数の県と最も重要な地域の都市を結んでいる。
 
補助的な道路(県道):
地方の主要都市、幹線道路、鉄道の駅、港を結ぶ。これらの道路は舗装されていない。
 
地方の道路(地方道):
地方の補助的な道路、小さな村、主要な生産地を結ぶ。ほとんどの道路が舗装されていない。
 
Road network Pavement stone gravel soil Total (km.)
Primary National 2.609 1 1.167 2.394 6.171
  Department 437 196 421 4547 5601
Secondary Region primary 21 69 561 13.478 14.129
Subtotal   3067 266 2.149 20.419 25.901
Tertiary Region secondary 0 0 0 35.000 35.000
Total   3.067 266 2149 55.419 60.901
 
g)現在の国道
 
Route No. Origin Destination Length (km)
1 Asuncion Encarnacion 370
2 Asuncion Cnel. Oviedo 134
3 Limpio Bella Vista 452
4 San Ignacio Itapiru 206
5 Concepcion Pedro Juan Caballero 215
6 Encarnacion Ciudad del Este 250
7 Ciudad del Este Coronel Bogado 193
8 Coronel Oviedo Coronel Bogado 202
9 Asuncion Eugenio A. Garay 776
10 Rosario Salto del Guaira 396
       
11 Antequera Cerro Torin 88
12 Chaco - i Esteban Martinez 162
    Total 3,444
 
h)主な空港とその場所
 
 パラグアイには空港が10ヵ所(東部地区に9つと西部地区 [チャコ] に1つ)ある。
 
 これらの空港は、アスンシオン、エンカルナシオン、シウダー・デル・エステ、コンセプシオン、ペドロ・ホァン・カバイエロ、ミカエル・エスティガリビアにある。
 
 これらの空港の半数は、照明、無線、気象関係の設備を持たない。したがって、日中のみの使用となる。アスンシオンとシウダー・デル・エステの空港のみが国際線に使用されている。
 
i)主な港とその所在地
 
 主な輸出入港は次のとおりである。
 
コンセプシオン港:
ブエノスアイレスから1940kmのところにあり、パラグアイ市を流れるパラグアイ川の独立管理区域内にある。この港は主に船舶に豆を積み込むために使用される。
 
アスンシオン港:
ブエノスアイレスから1630kmの位置にあるこの港は、綿花の輸出と、パラグアイ川を経由してコンテナで輸入される一般貨物や自動車などの主要な生活物資のために使用される。
 
ビレッタ港:
アスンシオン港から南へ37kmのところに位置し、豆と綿花の輸出に使用される。また、ビレッタで生産されるセメントの積み込みにも使用される。
 
ビラ・ヘイズ港:
アスンシオンの近くに位置し、鉄鋼を作るための原料の輸入に使用される。
 
ビラ・エリーサ港:
アスンシオンの近くに位置し、油の輸入に使用される。
 
ビラ・アントニオ港:
セメント原料を輸入するための港である。
 
エンカルナシオン:
パラナ川に沿って、ブエノスアイレスから1583kmのところにあり、豆の輸出のために使用される。
 
j)援助国リスト
 
 新しい道路建設は、国家予算として見積もられる現地の資金と、以下に挙げる外国からの借入れによる資金でまかなわれている。
■インターアメリカン開発銀行(BID)
■国際復興開発銀行(BIRF)
■ブラジル商工会議所
■アンデス開発銀行(CAF)
■スペイン開発省
■日本国際協力銀行(JBIC)
■中国政府
 
2 都市の現状
 
 懸念される都市は、アスンシオン市である(位置については、地図2を参照)。
 
 アスンシオン市の人口は約100万である。
 土地は総じて平坦であるが地域的に自然災害が幾つか発生している。
 海抜約320メートルのところにある。
 1537年にパラグアイ川沿いにできた。
 1811年に独立した。
 都市交通網は交通関連企業により整備された。
 都市圏では、62の企業が2014台の車両を所有し運行している。
 アスンシオン市には、国道1号、2号、3号および9号線が建設された。
 アスンシオン市と、ルケ市にある国際空港とを結ぶ幹線道路が1つある。
 また、幾つかの主要な通りと、多くの補助的な通りがある。
 首都圏交通局(Metropolitan Area Transport Secretariat, SETAMA)が創設された。
 この局はアスンシオン首都圏の各都市に関わる交通政策を所管する。
 
3 都市部の既存問題
 
 いろいろな問題が首都圏の都市公共交通に存在する。
 
 主な問題は、企業数とバスの台数超過である。
 
 また、交通量の増加により、大通りや一般道の幅が狭くなっている。
 
4 都市公共交通の将来計画
 
PROGRAM PROJECT
Transport Master Plan National Transport Master Plan Study
Transport infrastracture


Improving domestic mobility
Export Corridor improvement
Export corridor port/waterway improvement
Railroad improvement
Domestic main Road improvement
Provincial Road improvement







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