10. 長期のインフラ整備
これまで論じた各種制度の問題の他に、急を要する難しい投資ニーズの問題がある。これは、公共交通を提供するための追加投資で、たとえば、現在、計画の最終段階にある地下鉄の3号線、道路や橋への追加投資(特に高速道路網の完成)、地域における駐車設備の建設などである。現在の5カ年投資計画の期間中に必要とされる投資は、あらゆる関連部門の利用可能な予算に基づき作成された投資額で、約1兆8000億米ドルを上回るものと推定される。不足額は大きく、実際に調達された金額は必要額の三分の一に満たない。
このようなニーズを満たすための資金を調達することが、この地域にとっての課題である。公的部門にすべてのニーズを満たすことを期待するのは非現実的と思われる。民間部門が参加できる領域が幾つかあり、この投資額の不足のギャップを埋めることに役立つ。しかし、民間部門に資金を調達するためには、監視のための新たな公的機関の設定が必要となると同時に、現在、財政的に維持できない公的機関の改革も必要となる。
次の表は、カイロ地域交通調査局(Cairo Regional Area Transportation Study, CREATS)が推奨する公共交通インフラプロジェクトの詳細を記述したものである。
RECOMMENDED PROJECTS/PROGRAMS
PUBLIC TRANSPORT INFRASTRUCTURE PROJECTS
・Mass Rapid Transit(MRT)
・Tram and Supertram
・Suburban Rail Services
・Bus and Bus Priority
・Nile Ferry
CREATS Public Transport Infrastructure Projects
Source: JICA Study Team
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