2 平良市の社会経済構造の特性
(1)人口構造
平成12年の国勢調査によると、宮古圏域の総人口は、55,587人で、昭和55年以降、僅かながら減少傾向となっている(図表1-5)。
一方、本市単独で見ると昭和30年以来、3万人前後で推移しており、目立った人口の増減はない。ただ、沖縄県全域(本島、八重山圏域、宮古圏域)で比較すると、宮古圏域のみ人口が減少していることがわかる(図表1-6)。同じ離島という条件にありながら八重山圏域では人口の増加がみられることから、地理的条件が必ずしも原因ではないことがうかがわれる。
人口の減少はその地域の活力を減退させ、地域活性化の大きなマイナス要因となるものであるから、人口の流出を防ぎ、島外の人を呼び込むためには“住み続けたい”“住んでみたい”と思えるような地域づくりが求められる。
図表1-5 人口・世帯数の推移
図表1-6 沖縄県全域の人口増減比較
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昭和55年 |
昭和60年 |
平成2年 |
平成7年 |
平成12年 |
前回調査比 |
実数 |
増減率 |
県全体 |
1,106,559 |
1,179,097 |
1,222,390 |
1,273,440 |
1,318,220 |
44,780 |
103.5% |
沖縄本島(島嶼部は除く) |
666,858 |
702,151 |
731,921 |
1,161,915 |
1,205,146 |
43,231 |
103.7% |
宮古圏域 |
60,464 |
60,167 |
56,892 |
55,735 |
55,587 |
▲148 |
99.7% |
八重山圏域 |
44,314 |
46,698 |
46,546 |
47,086 |
48,705 |
1,619 |
103.4% |
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出典:総務省統計局「国勢調査」各年版
(2)産業構造
ア 雇用
平成12年度の完全失業率は、本市で5.6%、宮古圏域で5.7%となっており(全国平均2.9%)、長引く不況の中、宮古の雇用環境は極めて厳しい状況となっている。
本市の企業の多くは、経営基盤の脆弱な中小企業であるため、今後、雇用環境を改善していくためには、企業ニーズに合った人材の育成を進めるとともに、一層の地場産業の振興を図り、より強い基幹産業を確立していく必要がある。
イ 産業
平成12年の国勢調査によると、本市の就業人口は、第一次産業の割合が10.9%、第二次産業は19.9%、第三次産業は68.9%となっている。
特に、第三次産業の増加は著しく、昭和55年の調査以来、一貫して増加してきており、中でも観光を中心とするサービス業の増加が著しく、本市発展のリーディング産業となっていることがうかがえる。
その一方で、一次産業就業者の減少は続いており、それとともに第一次産業の粗生産額も減少傾向にある。
勢いのある第三次産業に第一次産業、第二次産業を上手く連携させていくことが今後の本市の産業振興の重要なポイントとなるものと思われる。
図表1-7 産業別就業人口の推移
図表1-8 平成12年度産業別就業人口割合
図表1-9 第三次産業の内訳
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