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3 実証実験の詳細
 実証実験の詳細については、時系列に沿って以下に示す。
(1)現地実査
(1)実施日
 平成15年11月22日(土)9:00〜12:00 天候:晴れ
 
(2)参加者
 まちづくり協議会「そね21の会」、原田校区福祉委員会を中心に、原田小学校・原田校区公民分館・女性防火クラブ・日赤防犯の各地域組織のメンバーが原田校区小地域ネットワークとして参加。それに本市職員5名(まちづくり支援課、情報政策課)、地方自治研究機構1名、国際航業1名を加えた総勢53名により実施した。男女比は男性15名、女性30名であった。子どもの参加は、1名であった。
 
図表3-16 現地調査参加者の内訳
  参加者 男性 女性 子ども
原田校区小地域ネットワーク 39名 9名 29名 1名
市職員 5名 4名 1名 -
地方自治研究機構 1名 1名 - -
(株)国際航業 1名 1名 - -
 
 
(3)準備したもの
《説明資料》
 当日は、参加者に「現地点調査の視点」(前掲22ページと同内容)を配布し、バリア情報のイメージの共有を図った。
《調査票》
 各バリアの内容を記録するもの。調査票への記入がまち歩きの中で行われることを考慮して、文字を大きく見やすくし、形式的な書き込みはなるべく少なくなるよう工夫した。また記述欄をなるべく大きくとることでより多くの内容を記述できるよう工夫した。そのため1箇所にA4版1枚の調査票を使用することとした(図表3-17)。
 また、今回は地域資源マップの情報も併せて収集したため、地域の良い点、知って欲しい点などを記録できるように工夫した。
《地図》
 調査場所とその内容が混乱しないように調査票番号を書き込む白地図を用意した。
《通学路を示した地図》
《デジタルカメラ》
 本システムでは画像情報を添付することができるので、画像情報を併せて記録することとしたが、担当課の所有台数には限りがあるので、参加住民個人所有のカメラを借用することとした。
 
図表3-17 今回使用した調査票
 
(4)当日の流れ
 
集合
・当日は午前9時に原田小学校多目的室に集合
 
【反省点】
・当日は幸い晴天であったが、悪天候等の中止決定をだれが行うのか、また、中止の場合の連絡方法はどうするのかを決めていなかった。
 
【改善方策】
・市は、住民団体の意見を取り入れ、悪天候や緊急事態の発生により中止する場合の基準を定めておく。
・中止の決定は市と住民代表の間で決定され、住民代表は各参加者へ連絡する体制を作っておく。
 
グループ分け
・調査対象地域を町毎に5ヶ所に分け、それぞれの地域に住んでいる参加者が当該地区の調査を実施した。各地域と参加者は以下のとおり。
 
図表3-18 各グループの内訳
地区名 参加者 男性 女性 子ども
曽根西1〜2丁目 8人 2人 6人 0人
曽根西3〜4丁目 7人 2人 5人 0人
勝部 3人 0人 3人 0人
原田中 4人 1人 3人 0人
原田元町 11人 3人 8人 1人
岡町南 6人 1人 5人 0人
 
【反省点】
・グループ間の人数差が8名になってしまった。
・行政職員が全くいないグループが出来てしまった。
【改善方策】
・少人数では多様な視点からの情報収集が難しい、また、一人何役もしなければならず大変である。一方、大人数では、みんなの意見を吸い上げるのが大変であり、また、交通事故等の危険性が高まるので、現地調査の役割に応じて適正な人数を決め、グループ分けを行う。
・行政との協働という点からも、また、住民の視点に触れるという点からも行政職員が必ずグループ内に入るようにする。
 
調査説明
 
・地域ごとに用意した机に集まってもらい、資料の確認、調査の主旨、調査の進め方を順次説明した。
 
図表3-19 現地調査出発前の調査説明の様子
 
【反省点】
・調査の進め方の説明については、大人数ではざわついてしまい説明を十分に理解してもらうことは出来なかった。
・いろんな役割の指示をみんなで聞く形となり、混乱する人もいた。
・調査票に地区名が書いていなかったので、その場で記入してもらう作業があった。
 
【改善方策】
・調査主旨だけでなく、調査の進め方についても事前に地域の代表に説明しておき、当日のこの時間は、主旨説明及び挨拶、持ち物等資料の確認程度で済ませる。
・(係を決め、または事前に決めておき)係ごとに資料を整理しておき、各係の人がその資料を確認できるように準備しておく。
・市は当日までに地区名を印刷した調査票を用意し、当日はなるべく余計な作業に時間を取られないようにする。
 
実地調査
 
・地図上の通学路を実際に歩き、各自気になった点を提案し、全員で確認、調査票を持っている人全員が各自で調査票に記入した。
・カメラを持つ人がその場所の写真を数枚撮影した。
・調査に夢中になり道路の真ん中の出てしまうこともあった。その場合、車の往来の激しい所では相互に注意し合った。
 
図表3-20 現地調査の様子
 
【反省点】
・同じ場所の記録を、調査票を持つ人それぞれで記録していた。
・写真撮影に関してはカメラを持つ人の判断で撮影していた。
・全員私服のため、車の注意を喚起することはできなかった。
・違う情報(バリア情報と地域資源情報)を記録するのに同じ書式の調査票を使用していた。
 
【改善方策】
・“ここの写真は○枚撮りましょう”とか“ここの場所は後での検討事項にしましょう”といったように現場を仕切るリーダーが必要。
・その他、同じ情報を、調査票を持つそれぞれの人が記入していたため、各自で役割を決めて効率よく調査することが必要。
・リーダーの他に必要な係としては、(1)情報ごとの記録係(1情報は1人しか記録しない)、(2)写真係、(3)交通安全係(交通量の多い地域を調査する場合)、(4)ルート確認係
(現在地及び調査ルートの把握を行う。リーダー兼務も可)などが必要。
・違う情報を記録するのに同じ書式の調査票では混乱するので、情報によって調査票を分ける(色紙を使うなど)。
・市は、目立つ腕章やジャンパーなど用意し、活動団体に貸与するなどして安全対策に配慮する。
 
再集合・情報整理・提出
 
・現地調査終了後、出発地である原田小学校多目的室に再集合。地区ごとに調査票と地図上の場所、番号等を整合させる作業を行った。
・現地調査の段階で1情報を複数で記録したことで、重複する情報があり、その整理に時間をとられた。また、調査票と地図の照合には思いがけず時間がかかった。
・自然とリーダーができて情報整理は進んでいたが、一方で、作業を傍らで見ているだけの参加者がいた。
 
図表3-21 情報整理の様子
 
【反省点】
・現地調査前の段階で情報ごとの調査票の準備や各グループ内での役割分担をきちんとさせておけばここの段階はそれほど時間がかからなかった。
 
【改善方策】
・現地調査前の段階で、資料や役割分担をしっかり決めておく。ここの時間は、現場で悩んだ箇所や各自の疑問箇所を再検討する時間と位置づけ、参加者全員で議論できるようにする必要がある。
 
アンケート
・今回は、バリアフリーマップヘの関心を調査するため簡単なアンケートを行った。
・詳細については次ページ参照
 
解散







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