日本財団 図書館


神戸港中突堤を中心とする臨海地区の活性化について
神戸運輸監理部総務企画部企画課長 磯野 哲也
 神戸運輸監理部では、元町商店街、南京町などに代表される元町地区、ハーバーランド、メリケンパークなどに代表される臨海地区の2地区で構成される「みなと元町地域」への観光客等の増加を目指して、昨年8月末、「中突堤を中心とする臨海地区の活性化推進委員会」を立ち上げました。今回は、当委員会の活動内容について御報告いたします。
 
I. 委員会の構成
 委員会は、神戸運輸監理部を事務局に、以下のメンバーで構成しています。
○メンバー
元町商店街連合会、神戸ハーバーランド情報センター、南京町商店街振興組合、ルミナス観光、早駒運輸、神戸メリケンパークオリエンタルホテル、神戸商工会議所、神戸港振興協会、神戸高速鉄道、神戸市、近畿地方整備局港湾空港部、神戸運輸監理部
○オブザーバー
近畿地方整備局企画部、近畿経済産業局
 また、委員会の機動性を確保するため、本委員会の下に、3つの分科会(港サイン等分科会、港と元町商店街等との連携分科会、観光船への集客方法検討分科会)を設置しています。
 
II. 各分科会の活動内容
1 港サイン等分科会(事務局:神戸運輸監理部総務企画部企画課)
a. 目的
 三宮駅(阪急、JR、阪神)、元町駅(JR、阪神)、神戸駅(JR、神戸高速)といった「みなと元町地域」への玄関口から港までのサイン、また、港から駅までのサインについて、そのあり方を検討する。
b. 構成
 元町商店街連合会、神戸ハーバーランド情報センター、ルミナス観光、早駒運輸、神戸クルーザー、神戸メリケンパークオリエンタルホテル、神戸港振興協会、神戸高速鉄道、旧居留地連絡協議会、神戸市、近畿地方整備局、神戸運輸監理部
c. 活動内容
(1)プロムナードサインについて「当面の改善方向」をとりまとめ
 神戸市が設置しているプロムナードサインのうち、地図の部分について、今年度中に神戸市が修繕するのにあわせて、同サインの現状を調査し、「当面の改善方向」をとりまとめました。「当面の改善方向」のうち主な事項は、以下のとおりです。
 
イ. 現在地表示を大きくする、地図の中央付近に配置するなど、現在地がわかりやすくなるよう工夫する。
ロ. 海には「かもめ」を描く等、海のイメージが浮かぶような工夫をする。
ハ. 旅客船乗り場は、地図中において明確にわかる方法で表示する。また、地図面及び地図の下の方向案内に「旅客船のりば」の標記を追加する。
ニ. 長い通りや商店街等の名称は、複数箇所に標記するなど、情報が途中で失われないような工夫をする。
ホ. 地図の中に「市民トイレ」「車いす可能トイレ」を表示する。
(2)歩行者用サイン全般についての検討
 プロムナードサインの移設等、その他のサイン(方向サイン、観光ガイドサイン)等の移設・改善等、新たなサインの設置(民間を含む)等について現在検討中です。
d. 今後の活動予定
(1)臨海地区と元町地区相互間の回遊を阻害している「国道2号線問題」の改善
 
2 港と元町商店街等との連携分科会(事務局:神戸運輸監理部総務企画部企画課)
a. 目的
 「みなと元町地域」を構成している元町地区、臨海地区が業種、地域を越えた連携を図ることにより、「みなと元町地域」全体の魅力を高める。
b. 構成
 元町商店街連合会、神戸ハーバーランド情報センター、南京町商店街振興組合、ルミナス観光、早駒運輸、神戸メリケンパークオリエンタルホテル、神戸商工会議所、神戸港振興協会、神戸高速鉄道、神戸市、近畿経済産業局、神戸運輸監理部
c. 活動内容
(1)「ニーハオ!元町ハーバースタンプラリー」の実施
 元町地区、臨海地区が、業種、地域を越えて連携する初めての試みであり、観光客等に元町地区と臨海地区の両方を散歩してもらうことにより、元町地区、臨海地区それぞれの魅力だけでなく、みなと元町地区全体の魅力を感じてもらう。
イ. 開催期間
平成16年3月20日(土・祝)〜4月4日(日) 10:30〜17:00
ロ. 開催地域
元町商店街、南京町、ハーバーランド、メリケンパーク
d. 今後の活動予定
(1)臨海地区と元町地区相互間の周遊を生み出す相互割引の検討
 
3 観光船への集客方法検討分科会(事務局:神戸運輸監理部海事振興部旅客課)
a. 目的
 観光船への入れ込客増加策を検討、実施する。
b. 構成
 早駒運輸、ルミナス観光、神戸クルーザー、神戸ベイクルーズ、神戸観光汽船、神戸旅客船協会、神戸メリケンパークオリエンタルホテル、JTB、神戸市、神戸港振興協会、神戸国際観光コンベンション協会、神戸運輸監理部、近畿地方整備局
c. 活動内容
(1)観光船への入れ込客増加策のとりまとめ
 観光船への入れ込客増加策(早期に実施する対策、中・長期に実施する対策)をとりまとめました。
(2)観光船のアナウンスを充実するための研修会の開催
 神戸港を訪問した観光客を観光船へ誘う方策を検討した結果を受けて、観光船の周遊航路の魅力化を図る具体策の第1弾として、観光船のアナウンスを充実するための研修会を開催しました。
 
イ. 日時:平成16年2月12日(木) 14:00〜16:30
ロ. 場所:「すずかけ」(神戸観光汽船)・「コンチェルト」(神戸クルーザー)
ハ. 講師:神姫観光バス(株) 運輸部運輸課ガイド指導員
ニ. 参加者数:約50名
d. 今後の活動予定
(1)観光船への入れ込客増加策(早期に実施する対策)の実施
 早期に実施する対策のうち、次の事業を実施することを決定しました。
イ. 共同PR
 ・旅館・ホテル、観光案内所を対象に年に1回程度試乗会を開催
 ・全ての観光船を網羅したパンフレットの発行
ロ. 販売促進
 ・レディースデーの設定(月に1回程度)
ハ. その他
 ・港へ誘うペインティングの提案。
 
III. 最後に
 当委員会を立ち上げてまだ半年しか経っていませんが、元町地区、臨海地区それぞれがその魅力を高め、また、業種、地域を越えて連携を図ることにより、「みなと元町地域」全体を活性化させようという機運がメンバー内にみなぎっています。「みなと元町地域」の活性化に資するアドバイスがあれば、どしどしお寄せいただきたいと思います。
 
 久方ぶりに株価が上昇機運をみせ、経済の先行きに若干明るさが見えつつありますが、平成16年度、オリンピック開催の年、日本経済はどのような進展をみせるのでしょうか。
 さて、今季号の巻頭言といたしまして、梶原近畿運輸局長から「平成16年度の近畿運輸局の主な取り組み」と題して、近畿運輸局の各分野におけます新しい取り組み等につきまして、お忙しいなかご執筆をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。
 また、行政からの告知として、本年度の近畿運輸局関係の予算の概要につきまして、詳しくお示しいただきましたので、会員各位の業務の参考としてご活用いただきたく存じます。
 その他、谷本先生の講演録をはじめ、ご協力いただきました皆様方に心より感謝申し上げます。
 ところで、当センターの平成16年度の事業計画および予算につきまして、去る3月19日の理事会・評議員会でご承認をいただきましたが、事業の推進につきまして、本年度も変わらぬご指導・ご鞭撻をいただきますようよろしくお願い申し上げます。
 
賛助会員制度とご入会のご案内
 当センターは、関西経済圏における交通経済に関する総合的な調査研究等を行い、関西の社会、経済の発展に寄与することを目的といたしております。
 当センターの事業活動につきましてご活用いただきますとともに、事業運営につきましてご支援を仰ぐために「賛助会員制度」を設けております。
 現在、123社・団体の皆様方にご協力をいただいておりますが、当センターの事業活動を一層活発に推進するためには、財政基盤の更なる強化が必要であります。従いまして広く業界の皆様方に当センターの事業目的並びに「賛助会員制度」をご理解いただき、ぜひともご入会下さいますようよろしくお願い申し上げます。
 なお、この度の寄附行為の改正により個人の方々につきましても、賛助会員してご入会いただけることとなりました。
 ご入会は、随時承っておりますので、ご一報いただき次第、詳細につきましてご説明させていただきます。
 賛助会員には次のような便宜がございます。
 
(1)当センターに対する交通経済に関する調査研究の委託
(2)交通経済に関するコンサルタント業務の利用
(3)当センター作成の資料、定期刊行物及び報告書類等の配布
(4)当センター備付資料等の閲覧
(5)当センター主催の講演会、セミナー等への優先ご出席取扱い
(6)調査研究に対する意見の開陳
 
賛助会員の会費は、団体会員の場合は年間1口10万円、個人会員の場合は年間1口1万円で、何口でも加入いただけます。
 
〒550−0005
大阪市西区西本町1丁目7番2号 ウェスト・スクウェアビル9階
TEL 06(6543)6291 FAX 06(6543)6295
e-mail kankou@bellcity.ne.jp
URL:http://www.bellcity.ne.jp/kankouken/







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION