●表紙絵について―作者・水上礼子
森の楽隊は、みんな仲良し。今日もみんな楽しく、演奏会。じっと目を閉じて、心で聞いてください。風の音色も手伝って、すてきに聞こえるでしょう。
●略歴
1976年に東京デザイナー学院卒。
1977年二科展商業美術で入選。
1980年絵本を初出版。
以後フリーランスとして絵本を創作のかたわらイラストレーションの仕事に従事。
はじめに
私たちのまわりには、元気で働いている人、病気にかかっている人、障害のある人やない人などさまざまな人がいます。また、たとえ今健康であっても、いつ事故や災害にまき込まれ、障害をもつようになるかわかりません。
障害があるというのは、決して特別な状態ではなく、私たち誰でもが障害をもつ可能性があるのです。
この冊子は、障害とは何か、ともに生きるとはどういうことなのかについて、親と子が理解と認識を深め、住みよい豊かな地域社会をつくることを願って作成されたものです。
ふえる障害のある人
わが国に障害のある人は6,025千人以上もいるといわれています。
医学が進歩し、世の中がよくなれば障害のある人は減るのではないかと思われるかもしれません。
平成13年6月に厚生労働省が調査した在宅の身体障害児実態調査によりますと、平成8年の前回調査と比べると300人増加して81,900人となっています。
また、18歳以上の在宅の身体障害者は3,245千人で、10年前に比べると523千人も、5年前と比べても312千人も増えています。
身体障害者の中には、肢体不自由だけでなく聴覚言語障害、視覚障害のほかに心臓や呼吸器、じん臓などに障害がある内部障害者も含まれています。前回調査と比べると、視覚障害、聴覚・言語障害はほぼ横ばいで、肢体不自由は5.6%増え、内部障害は36.7%も増えています。
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※厚生労働省身体障害者実態調査結果による。
(注)内部障害については、昭和42年8月から心臓・呼吸器機能障害が、昭和47年8月からじん臓機能障害がそれぞれ身体障害者の範囲にとり入れられました。
なお、昭和59年10月からは、さらにぼうこう又は直腸の機能障害が、昭和61年10月より小腸機能障害が取り入れられることとなりました。
障害のある人が増えた原因は、脳血管障害後遺症や交通事故の増加とともに、人口の高齢化が考えられます。
この他にも施設に入っている身体障害者が181,407人、18歳未満の身体障害児が8,115人います。
また身体障害者の他に、知的障害者が459千人、精神障害者が2,050千人いると推定されていますので、総数は6,025千人になります。
これは人口の4.7%の人が、何らかの障害があるということです。
日本の障害者数
※1. 2001年の身体障害者(児)実態調査結果から集計
※2. 2000年の「知的障害児(者)基礎調査」から
※3. 1999年の患者調査から
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