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HRリーダー2級養成講座 現場報告
レポート課題 はぐれ雲の生活の様子に関する感想
香取伸司
 
 ビデオを見た直後に、実際に「はぐれ雲」での研修があったので3泊4日、一緒に活してみた感想を書きたいと思います。
《ゆったりと過ぎていく富山タイム》
 “はぐれ雲”での生活を一言で表現するならこうなると思う。キチキチと決められた課題をこなしていくのではなく、集団での生活もルールがあちこちに存在する訳ではない。カリキュラムやルールを散りばめた方が形上のまとまりはつけやすいのだろうけどあえてそうしていないという空気が感じられた。短期間の勝負ではなく、人が普通に生活するということを大事にしているからなのだろう。
 はじめの頃、正直言うと食事時の静かさや朝の散歩のバラバラな感じ(みんな一緒に散歩すると思い込んでいたので)には違和感があったが、これらも日を重ねていくうちに、食事時に無理やり会話をはずませる必要はない、散歩だって一緒にやらなければいけないものではない(やらなければツケがあるというだけのこと)という、短期間勝負ではない、腹を据えたというか腰が入った姿勢からくるものだとわかってきた。そんな不自然なことは日常の生活には無いものだから。それは作業にも一貫していて、強制や「・・・しなければならない」的な雰囲気がないのだ。全ては自分の判断と価値観で決めること。段階がきていれば人は自ら行動し、まだその段階でなければ時間をかければいいだけのこと。その中での最低のルールが「怠け・ウソ」であった。虚勢をはらず、ありのままの自分でいることから全ては始まるということなのだろう。
 生活上に必要な身辺のことが全くできない子がツケで食当をよくやっていち返事もろくにできないその子に、自分がやってしまった方が確実だし早いのにそれが当たり前のように細かく教え、やらせ続ける佳子さんの姿にも(わかっていたことだが)教えられた気がした。家族生活や親が機能しなくなったら、ちょっと離れてみて疑似ではなく「人が生きていくこと」を体験し、そこで自ら成長・向上しようとするエネルギーを蓄積し行動するウォーミングアップの場が“はぐれ雲”なのだと感じた。
PS:遅くまで色々ありがとうございました。うまいビールでした。
 
 
平成13年度HRリーダー2級養成講座 研修記録
8月17日
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8月18日
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8月19日
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