日本財団 図書館


4、プロジェクト事業の概要 No1
 堺市南支区(泉北地区)には、中国帰国者の中国籍住民が約2,000人住んでいます。これらの人の生活実態と市民生活の実態は、なかなか見えてきません。
 そこに居住している日本人を除いて周辺の人は無関心で、文化および言語の違いにより、中国籍市民は孤立している現状で、これらの存在すらあまり見えていません。これでは平時はよいが災害や安全に対する危機管理も充分といえません。
 あってはならない災害時の街を、外国人とともに、付和雷同に惑わされず、的確な判断をして正確な情報のみ信じて行動する。普段は情報過多な街でも、災害時には極端な情報不足やデマが氾濫するものです。これは情報を求める人がどっと増え、その中には間違った情報も混じることが多い。日本人でもこの状態であるのに、言葉の不自由な外国人にとっては、何処へどうやって行けば助けてもらえるのか、判断出来ないのは当然である。
 そこで平時から母国の言葉で情報発信の機構や機関を行政や民間ボランティアでつくり用意して彼らに提供する。今回のプロジェクトで、地域の日本人と中国籍の人達の多数集まってもらい、街の安全・安全を話し合い災害と犯罪被害の未然防止や対策等を、ここで皆さんに情報の発信を提案して頂き、「備えあれば憂いなし」の諺どおり外国語(中国語)のイラスト入り情報発信の安全生活必携冊子をつくり配布いたします。
 尚、本プロジェクトは中国籍の人たちと、地域住民の自主的意見、討論を基礎として行政側の検討と共に、本会やボランティアと協同して災害時に実行出来る対策を考えていきます。
 この機会に中国籍の人たちは、言語を勿論、生活文化の違い等だれにも教えられず、来日したので、近隣摩擦も多く異文化共生を理解すると同時に地域の日本人にも共生と人権を確保してもらう事も必要になってくる。
 
4、プロジェクト事業の概要 No2
中国帰国者の中国籍住民と地域住民(日本人)の地域安全集会を行うプロジェクト事業
1、中央統一集合で行うプロジェクト
(会場) 300人収容できる、泉ヶ丘市民センターホールにて、中国籍住民150人地域住民150人(何れも概算)を集めて、地域安全大会プロジェクト開催。
(内容) (1) 公営住宅に居住する、中国帰国者の紹介と災害時の対応で一番困ることを討論して地域日本人にも参加してもらう。
  (2) 中国帰国者に住宅の生活安全環境の整備
  (3) 行政の災害時に外国人対策事項
  (4) 災害時、危機管理をどうするか(課題)参加型の地域安全対策を実施
  (5) 危機管理の重要性の体験談を会場参加者から、話してもらう。
 
2、地域で要所に分散して行うプロジェクト
(1) 前項の中央プロジェクト終了後、中国帰国者の多住する、公営住宅の集会所を借りて地域安全大会を開催する。日程場所は当該自治会役員ならびに居住する中国籍の人たちと、相談予定。
(2) 地域プロジェクトは中国帰国者多住団地、少なくとも3ケ所を予定している。
  中国帰国者多住地区・三原台・高倉台・若松台・宮山台・原山台
(3) 内容は1項とほぼ同じであるが、中国籍家庭常備用の中国語の相談窓口と、電話窓口生活安全必携の冊子(中国版)を配布する。
 
 地域安全プロジェクトには一人でも多くの市民・中国籍の人を集めなくては、効果が半減するので、奇を照らすのでなく、オーソドックスの手法ではあるが、目玉の提供が必要であると思います。特に中国の文化を紹介する意味でも中国映画演芸を認めていただきたい。地域分散イベントでも、福引等の手法でないと、特に中国籍の人は集まらないので、時によりこれらを採用する予定です。
 
4、プロジェクト事業の概要 No3
外国人(中国語)災害時の安全・安心生活必携
 災害時は生活ラインがすべて止まることを覚悟しておくこと。
 大災害時は電気・ガス、水道等、は止まる恐れあり。
 普段から水等は風呂に蓄えていれば、当分利用できる。
 日本語がわからない人は、デマに惑わされず、普段から信頼できる人をこしらえておき、確かな情報のみ取捨選択して右往左往しないこと。
 
1、平時 (1) 消防車・救急車等の進入が何時発生しても、通行不能になるような、一般車両の不法駐車はいけない。
  (2) いつどこでも、たばこのポイ捨ては、いけない。
  (3) 避難通路等普段から確保して、通路に物品を堆積しない。
2、台風予報時
  (1) 住居の周辺特にベランダ等は飛ぶものが無いよう片づける。
  (2) 窓は全部閉めて、弱そうな所は補強する。
  (3) 火気には特に気をつけて、タバコやコンロの火に充分気をつける。
3、雷鳴時 (1) なるべく表に出ないこと。
  (2) 木の下に避難するとかえって危険である。
4、地震 (1) 日本は地震国であるので、油断しないこと。
  (2) 家の中に居ても、箪笥等や棚の物が落ちてきて怪我をする者が多いので、高い所には物を置かないこと。
5、火災 (1) 天ぷら揚げ物等、調理中は絶対ガスコンロから離れないこと。
  (2) 寝たばこ等は、やめること。押し入れからよく出火します。
 
上記は一例であるが、プロジェクト集会討論で意見を述べてもらいこれらを集約して、安全必携を編集する。
 
5、プロジェクト事業の目的・種類及び効果
■目的
 中国帰国者中国籍の住民の近隣との付き合い方、地域住民の異文化理解で、台風・地震・火災等の災害時の対応のできる態勢の話し合い。団地内の駐車違反で、消防車・救急車等進入妨害のないように、またゴミ収集車が入れなくなるようなマナー違反に警告を発し再認識して安心して暮らせる町にすることを目的とします。それには中国籍の人、地域住民の多数の動員参加が必要です。
 
■プロジェクトの種類と実施地域
種類(複数が望ましい)■防災 ■防犯 ■事故防止
事業実施地域 ■泉州地域(堺市南支所管内)
 
■効果
 中国から来日して言葉は解らない、日本の習慣等も不知である。これをだれも教えないが、彼ら一流の生活の逞しさで生活してきているが、近隣とのトラブルも無いとは言えない、そんな時災害等あればパニックになる。このようなプロジェクト事業で災害時周知徹底をはかれば、中国籍の人も日本人の住民も安心して暮らせる異文化共生を推進して、行政・市民及び外国人が共に築く安心な町づくりが進みます。
 
6、プロジェクト事業実施日
年月 事業実施活動内容 実施場所
平成14年9月末 1、本プロジェクト事業に対して大阪府担当者と打ち合わせ。 1、大阪府規格調整部国際課政策調整グループ
2、堺市南支所防災・環境問題で打ち合わせ。結果で中国系住民に防災等で周知する項目を、打ち出してもらい、中国語に翻訳(以下翻訳は同じ) 2、堺市南支所関係機関
3警察署・消防署等打ち合地 3、泉北警察署・消防署
平成14年10月 1本プロジェクト開催日の検討と決定 1、大阪府担当者と調整
2、会場の検討、決定 2、上同じ
3、中国系住民に配布するパンフの翻訳作成 3、大阪府・堺市・泉北警察
4、上記、検討、校正、修正行政の許可、印刷 4、大阪府担当者
5、琵琶出演者、出演交渉 5、泉北庭代台在住
6、画「山の郵便配達」借用交渉 6、西日本シネワークプロモーション
TEL0797−89−8509
7、当日入場券(無料)の印刷手配 7、印刷所未定
8、本プロジェクト開催のPR 8、地元コミュニティー紙
9、各所関係機関の招待状発送 9、関係機関打ち合わせ
平成14年11月 1、NPO各関係者の役割分担  
2、応援ボランティアの手配  
3、本プロジェクト開催日の機材の手配  
4、開催日当日の食料手配  
平成14年12月 各中国籍の居住者の多い公営住宅の巡回キャンペーン・希望地必要機材の調達 侯補地→三原台・高倉台・若松台・宮山台・原山台・協力を得られる団地自治会。
平成15年1月〜2月 本プロジェクト報告資料集積編集作成。中国籍の人たちが、日本の公営住宅に入居しても安全な生活に入れるように「安全生活必携」中国語版を作成、配布する。堺市以外でも使用可、考慮 大阪府・政策調整グループNPO担当者
以上。
 
提案公募型事業最終レポート(NPO)用
●提出日:平成15年3月 日
●団体名:NPO法人 堺市中国帰国者交流会 ●作成者名:北川福太郎
(1) 応募から委託契約の締結までの取り組みで感じたこと(事業の枠組み上の課題、大阪府や中間支援組織との調整上の課題など)
 堺市中国帰国者交流会は、創立10周年の実績があるので、行政や他の団体とも、交流実籍をつんで来た事が、今回のプロジェクトに応募に役にたちました。本事業、大阪府委託者の目的を把握して円滑な事業を進めるため、充分なミーテングが必要ですが、この課題も比較的こちらの目的とすり合わせがうまくいったと思います。
中間支援組織も、過去に交流が、あったので(こちらの一方的思い込みかも知れないが)充分なアドバイスを得られたのと円滑な早期理解で、解決しました。
 
(2) 託契約をしてから事業終了までの取り組みで感じたこと(大阪府との協働事業を実施したことによる課題、中間支援組織とのかかわりによる課題など)
 行制側と打ち合わせに、当会は複数人で参加して業務分担を試みたが、結局は主となる一人が終了まで企画から実施までの任責を負う形となり、打ち合わせ参加者以外、全般に今回の提案公募型事業の『中国籍住民と地域住民の異文化相互理解と安心・安全な生活のまちづくり』が如何なるものか、理解出来なかった事で、始めて行う、プロジェクトに対しては、いささか満足とは行かなかった事を遺憾と思っております。これは行政側にも、中間支援組織にも、ご迷惑を掛けたのではないかと、反省しております。特にバックに中間支援組織があることは、力強い事業完成の支えとなることと、確信しています。
 
(3) その他(提案公募型事業にかかわらず、行政とNPOとの協働について思うことなど)
 NPOの誕生は日が浅く、充分成熟されていないので、当会の会員中にはNPOの何であるかを理解されていない趣があり、その構成員すらボランティアと同じ感覚であるが、責任と自覚の成長と普及でこれから進歩すると思います。今から振りかえってみると、期限の過ぎるのが早いことと、緊張の連続でこの事業の成果をあげることで懸命でした。その間、中間支援組織の多文化共生センターさんも、行政も支援があったればこそ、完成したもので、成果には行政・中間支援組織・NPOのチームワークが大切です。これが、うまくいけば協働事業も円滑、且つより成果があがると思います。
 これからは安定したNPOの運営には、助成金に頼るばかりでなく、行政との協働事業で効率よく事業を進めることが新しい一つの模索ではないでしょうか。それには、これから幾つかの試行錯誤とそれぞれの新しい認識が必要になってきます。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION