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今月の詩(6)平成十五年度全国吟詠コンクール指定吟題から
【幼年・少年・青年の部】(絶句編)(6)
桑乾を渡る 賈島
 
 
《大意》この詩は十年もの間滞在した并州から北方に向かうとき、桑乾河をわたり、并州をふり返り作ったもの。并州に旅ぐらしすることはや十年。都の長安に帰りたいという気持ちは昼も夜もつのるばかり。それが思いもよらず、さらに桑乾河を渡って北へ行くことになった。ふりかえって并州を望むといまは故郷のような感じさえする。
 
【一般一部・二部・三部】(絶句編)(6)
独柳 杜牧
 
 
《大意》芽吹いたばかりの柳のかたわらに立ち、思いにふける美人をうたった詩。春がすみのけぶるように、ボーッとかすむ柳の枝。その柳の枝は地を払うようにやさしい春風にゆれ動いてなんともいえない美しい風情である。美人はその柳の枝を折ろうとして折るに忍びず、美しい細い手をもどして、悲しげに遠くをながめやっている。
(解説など詳細は財団発行「吟剣詩舞道漢詩集」をご覧ください)







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