2・5 船舶自動化設備特殊規則
第一章 総則
(趣旨)
第一条 この省令は、船舶の安全な航行のために必要な自動化設備(船内における作業を
軽減するため当該船舶に施設される設備をいう。以下同じ。)に関する基準を定めるものとする。
(管海官庁の指示)
第二条 次章及び第三章に規定する自動化設備であって、管海官庁が当該自動化設備を有する船舶の構造、航海の態様等を考慮してさしつかえないと認めるものに係る基準については、管海官庁の指示するところによるものとする。
第三章 設備
(衛星航法装置)
第五条 衛星航法装置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一 |
自船の位置の測定のために適当な人工衛星の発射する電波をGPS受信機により有効に受信し、かつ、自動的に自船の位置を測定できるものであること。 |
二 |
自船の位置の測定に係る演算処理を管海官庁が適当と認める速さで行うことができるものであること。 |
三 |
ディファレンシャル方式による位置誤差を補正する信号を入力することができ、かつ、当該信号を入力した場合において第一号の測定した自船の位置を補正することができるものであること。 |
四 |
次に掲げる事項を見やすい方法により表示できるものであること。 |
イ |
測定した自船の位置(1000分の1分を単位とする緯度及び経度による表示) |
ロ |
イに係る測定の時刻 |
ハ |
測定機能の不良が生じ場合において、その旨並びに測定機能の不良が生じる直前に測定した自船の位置及び当該位置に係る測定時刻。 |
ニ |
ディファレンシャル方式による補正を行う場合において、位置誤差を補正する信号が入力されていること及び測定した自船の位置が補正されていること。 |
五 |
測定した自船の位置を航海用レーダーその他の航海用具に伝達する信号を出力することができるものである。 |
六 |
空中線回路及び信号の入出力端子が短絡又は接地した場合においても損傷を受けないような措置が講じられているものであること。 |
七 |
船舶設備規程(昭和九年逓信省令第六号)第百四十六条の十の三第六号、第百四十六条の十三第二項第一号から第四号まで及び第六号、第百四十六条の十七第二号及び第三号並びに第百四十六条の十九第六号に掲げる要件 |
(自動衝突予防援助装置)
第五条の二 自動衝突予防援助装置は、船舶設備規程第百四十六条の十七各号に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(海事衛星通信装置)
第十一条 海事衛星通信装置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一 |
人工衛星から発せられた自船に対する航行上の危険防止に関する通報を自動的に受信できるものであること。 |
二 |
船舶設備規程第百四十六条の十三第二項第三号、第四号及び第六号並びに第百四十六条の十七第三号に掲げる要件 |
附則(平成8年11月12日運輸省令第58号)
(施行期日)
1 この省令は、平成9年1月1日から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行の際現に船舶に備え付けている衛星航法装置であって人工衛星の発射する電波をGPS受信機により受信することにより自船の位置を測定するものについては、これを引き続き当該船舶に備え付ける場合に限り、この省令による改正後の船舶自動化設備特殊規則第五条の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによる。
2・6 小型船舶安全規則
第1章 総則
(適用)
第一条 船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第二条第一項の規定により漁船以外の小型船舶に関し施設しなければならない事項及びその標準については、他の国土交通省令の規定(船舶安全法施行規則(昭和三十八年運輸省令第四十一号)第二章の三の規定を除く。)にかかわらず、この省令の定めるところによる。
(同等効力)
第三条 小型船舶の船体、機関、設備及び属具であって、検査機関がこの省令の規定に適合するものと同等以上の効力を有すると認めるものについては、この省令の規定にかかわらず、検査機関の指示するところによるものとする。
(小型船舶安全規則に関する細則)
(同等効力)
3.0(a) |
「検査機関が、この省令の規定に適合するものと同等以上の効力を有すると認めるもの」に該当する物件は、次のものとすること。 |
(1)表3.0〈1〉左欄に掲げる物件に相応する右欄に掲げる物件
表3.0〈1〉
小型船舶用膨張式救命いかだ 以下略 |
略 |
小型船舶用信号紅炎 |
信号紅炎(救命設備規則第35条) |
小型船舶用極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置 |
浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置(救命設備規則第39条) |
小型船舶用レーダー・トランスポンダー |
レーダー・トランスポンダー(救命設備規則第40条) |
小型船舶用液体消火器 以下略 |
略 |
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(2)略
(b)次に掲げる設備を備え付けているものは、本条の規定により第58条第4項に規定する小型船舶用信号紅炎を備え付けているものと同等とみなして差し支えない。
ただし、限定沿海区域を航行区域とする総トン数5トン未満の旅客船及び平水区域を航行区域とする旅客船にあっては、次の(1)から(6)に掲げる設備を小型船舶用信号紅炎の同等物として認めることはできない。
なお、次に掲げる設備を、関係規則の要件に上乗せして施設する場合については、これらの追加して施設される設備を、小型船舶用信号紅炎の同等物として扱って差し支えない。
(1) |
漁業無線 |
(2) |
マリンVHF ただし、16ch(156.8MHZ)(緊急通信用)付きのものに限る。 |
(3) |
国際VHF(VHF無線電話) |
(4) |
サテライト・マリンホン |
(5) |
インマルサットミニM |
(6) |
携帯・自動車電話(当該船舶の航行区域が携帯・自動車電話のサービスエリア内にあるものに限る。) |
(7) |
浮揚型極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置(船舶救命設備規則第39条の規定に適合するもの。) |
(8) |
小型船舶用極軌道衛星利用非常用位置指示無線標識装置(船舶救命設備規則第57条の3の規定に適合するもの。) |
(9) |
持運び式双方向無線電話装置(船舶救命設備規則第41条の規定に適合するもの。) |
(c)本条に該当すると思われる場合((a)及び(b)に定める場合を除く。)は、意見を添えて本部に伺い出ること。
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