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 電力調査表は、上記の需要率、不等率を考慮して作成される。
 表2.8及び表2.9に貨物船及び漁船の電力調査表の一例を示す。
 
表2.8 ディーゼル貨物船の電力調査表
(拡大画面:163KB)
 
表2.9 漁船の電力調査表
(拡大画面:103KB)
 
(4)発電機の定格
 発電機の定格は特殊な場合を除き、一般には全負荷連続定格とし過負荷短時間定格は持たないものを使用している。
(5)発電機の力率
 発電機の力率は厳密には船内の各電気機器の負荷電流のベクトル和から船内総合負荷力率を求めこの総合負荷力率に等しいか又はこれを下回る力率とする必要があるが一般には総合負荷力率は経験的に0.8前後となるので特殊な場合を除いては0.8で設計しておけば支障ないものと考えられる。
(6)発電機の絶縁種類
 小形、軽量かつ安価な発電機としてF種絶縁が多く使用されている。
(7)非常発電機
 非常発電機は装備場所、原動機の形式及び速度変動特性、船の傾斜度、給電すべき負荷、電圧変動特性等に対する本船適用諸規則の要求を考慮に入れて上記諸事項に準じて設計すればよい。
(8)原動機と直結した時の問題
 原動機と直結した時の問題として軸系のねじり振動と原動機の速度変動率の問題が挙げられる。これらの問題については機関部の協力も得て原動機メーカーへ充分な検討を依頼しなければならない。特に速度変動率については近年の高過給化された原動機では負荷投入時の速度変動特性が悪くなってきているので注意を要する。







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