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6.3 航海用具
6.3.1 航海用具の備付け
 
第39条 小型漁船には、次の表に定める航海用具を備え付けなければならない。
(電気関係のみ抜粋)
航海用具の名称 数量 摘要
第二種
小型漁船
第一種
小型漁船
コンパス 1個 1個 検査機関が適当と認めるものであること。
マスト灯 1個 1個
1 全長20メートル以上の小型漁船にあっては第1種マスト灯又は第二種マスト灯、全長12メートル以上20メートル未満の小型漁船にあっては第1種マスト灯、第2種マスト灯又は第3種マスト灯、全長12メートル未満の小型漁船にあっては第1種マスト灯、第2種マスト灯、第3種マスト灯又は第4種マスト灯とすること。
2 船舶以外の物件(網、なわその他の漁具を除く。)を引く作業に従事する小型漁船(以下「物件えい航小型漁船」という。)は、マスト灯2個を増備しなければならない。ただし、最後に引かれる物件の後端から当該小型漁船の船尾までの距離が200メートルを超えないものにあっては、増備するマスト灯は、1個とすることができる。
げん灯 1対 1対
1 全長12メートル以上の小型漁船にあっては、第1種げん灯又は第2種げん灯とすること。ただし、全長20メートル未満の小型漁船にあっては、第1種両色灯1個をもって代用することができる。
2 全長12メートル未満の小型漁船にあっては、第1種げん灯、第2種げん灯又は第3種げん灯とすること。ただし、第1種両色灯又は第2種両色灯1個をもって代用することができる。
船尾灯 1個 1個 第1種船尾灯又は第2種船尾灯とすること。
停泊灯 1個 1個 第1種白灯又は第2種白灯とすること。
紅灯 2個 2個 第1種紅灯又は第2種紅灯とすること。
引き船灯 1個 1個 1 第1種引き船灯又は第2種引き船灯とすること。
2 物件えい航小型漁船以外の小型漁船には、備え付けることを要しない。
紅色閃光灯 1個 1個
1 第2種紅色閃光灯とすること。
2 海上交通安全法施行令(昭和48年政令第5号)第4条の規定により緊急用務を行なうための船舶として指定された小型船舶(以下「指定小型漁船」という。)以外の小型漁船には、備え付けることを要しない。
漁業灯 1式 1式 本表備考によること。
探照灯 1個
1 夜間において2そうびきでけた網その他の漁具(船舶の操維性能を制限するものに限る。)を水中で引く方法により漁ろうに従事する全長20メートル以上の小型漁船以外の小型漁船には、備え付けることを要しない。
2 対をなしている他方の漁船の進行方向を照射することができるように備え付けなければならない。
汽笛 1個 1個
1 船舶設備規程第146条の7第2項各号の要件に適合するものであること。
2 船舶設備規程第146条の8第1項各号に掲げるところにより設置すること。
3 全長12メートル未満の小型漁船には、備え付けることを要しない。
音響信号器具 1個 1個 号鐘又は汽笛を備え付ける小型漁船には、備え付けることを要しない。
備考
1. 漁業灯を備え付けるべき小型漁船の種別並びに備え付けるべき漁業灯の種類及び数は、次のイからホまでに掲げるところによる。ただし、紅灯又はニにより備え付けるべき白灯のうち1個は、この表の規定により備え付ける紅灯又は停泊灯をもって兼用することができる。
  夜間においてけた網その他の漁具(船舶の操縦性能を制限するものに限る。)を水中で引く方法により漁ろうに従事する小型漁船全長20メートル以上の小型漁船にあっては第1種緑灯又は第2種緑灯1個及び第1種白灯又は第2種白灯1個並びに白色底びき網漁業灯及び紅色底びき網漁業灯各2個、全長20メートル未満の小型漁船にあっては第1種緑灯又は第2種緑灯1個及び第1種白灯又は第2種白灯1個。
  イの方法により漁ろうに従事する小型漁船であって、かけまわし漁法による底びき網漁業を行なうものイの漁業灯のほか、かけまわし漁法灯1個
  夜間において網、なわその他の漁具(船舶の操縦性能を制限するものに限る。)を用いる方法(イの方法を除く。)により漁ろうに従事する小型漁船であって、当該漁具を水平距離150メートルを超えて船外に出さないもの第1種紅灯又は第2種紅灯及び第1種白灯又は第2種白灯各1個
  ハの方法により漁ろうに従事する小型漁船であって、当該漁具を水平距離150メートルを超えて船外に出すものハの漁業灯のほか第1種白灯又は第2種白灯1個
  ハの方法により漁労に従事する小型漁船であって、きんちゃく網漁業を行なうものハ又はニの漁業灯のほか、きんちゃく網漁業灯1対
2. (略)
 
2. 前項の規定にかかわらず、全長12メートル未満の小型漁船(物件えい航小型漁船を除く。以下同じ)にあっては、マスト灯及び船尾灯(同項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあっては、マスト灯)の備付けに代えて、第1種白灯又は第2種白灯1個を備え付けることができる。
3. 前2項の規定にかかわらず、全長7メートル未満の小型漁船であって最強速力が7ノットを超えないものにあっては、マスト灯、げん灯及び船尾灯(第1項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあっては、マスト灯。)の備付けに代えて、第1種白灯又は第2種白灯1個を備え付けることができる。
4. 第2項の白灯は、第1項の表備考第1号イからホまでに掲げる小型漁船にあっては、同号イからホまでの規定により備え付ける白灯をもって兼用することができる。
 
小型漁船安全規則第39条関係(細則)
 
(航海用具の備付け)
39.0〈a)表中コンパスの摘要の欄の「適当と認めるもの」とは、日本形磁石であってもよい。
(b)(略)
(c)表中「音響信号器具」とは、十分な音量を有する汽笛、サイレン、フォーン等をいう。
(d)(略)
 
6.3.2 船灯等の要件
 
第40条 船灯(前条の規定により小型漁船に備え付けなければならない灯火をいう。次条第1項において同じ。)及び操船信号灯は、小型船舶安全規則第83条(底びき網漁業灯、かけまわし漁法灯及びきんちゃく網漁業灯にあっては、同条及び漁船特殊規程(昭和9年逓信・農林省令)第67条)の規定に適合するものでなければならない。
 
6.3.3 船灯の位置
 
第40条の2 小型船舶安全規則第84条の2の規定は、小型漁船に備え付ける船灯について準用する。
 この場合において、同条中「小型船舶」とあるのは「小型漁船」と読み替えるものとする。
2. 前項の規定によるほか、海上衝突予防法(昭和52年法律第62号)第26条第1項又は第2項の規定により2個の漁業灯を垂直線上に掲げることとされている場合における当該漁業灯のうち下方のものは、当該2個の漁業灯の間隔の2倍以上げん灯より上方に装置しなければならない。
3. 1対の底びき網漁業灯又はきんちゃく網漁業灯は、相互に0.9メートル以上隔てて前項に規定する漁業灯より下方に装置しなければならない。
4. かけまわし漁法灯は、海上衝突予防法第26条第3項又は第5項の規定により掲げることとされている場合における当該漁業灯より下方に装置しなければならない。
 
6.3.4 デジタル選択呼出装置及びデジタル選択呼出聴守装置
 
第40条の3 A4水域又はA3水域を航行する小型漁船には、HFデジタル選択呼出装置(船舶設備規程第146条の38の3の規定に適合するもの)及びHFデジタル選択呼出聴守装置(船舶設備規程第146条の38の5の規定に適合するもの)を備え付けなければならない。ただし、インマルサット直接印刷電信又はインサルマット無線電話を備え付けるもの及び検査機関が航海の態様等を考慮して差し支えないと認めるものについては、この限りでない。
(予備の部品等の備付け)
第40条の4 小型漁船には、前条の規定により備え付けるHFデジタル選択呼出装置及びHFデジタル選択呼出聴守装置の保守及び船舶内において行なう軽微な修理に必要となる予備の部品、測定器具及び工具を備え付けなければならない。
 
小型漁船安全規則第40条の3関係(細則)
 
(デジタル選択呼出装置及びデジタル選択呼出聴守装置)
40.3.0(a)ただし書きの「検査機関が航海の態様等を考慮して差し支えないと認めるもの」とは、無線電信等を施設することを要しない船舶及び、施行規則第4条の規定により無線電信等を施設することを免除された船舶並びに、附属書〔13〕2.設備規程311の22.1(a)の場合に該当する専ら離島の周辺を航行する船舶であってHF無線電話を施設することを要しないものとする。
 
6.4 復習問題(5)
(1)小型漁船安全規則の電気設備はどの規則を準用するか述べよ。







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