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3・3 負荷力率改善用コンデンサの容量計算
上図において力率:cosθ2
皮相電力OB=PO〔kVA〕
有効電力OA=P=POcosθ2〔kW〕なる負荷Pを一定として、
力率cosθ2をcosθ1に改善するためには、
無効電力 AB=QO=Ptanθ2〔kVar〕
を AC=Q1=Ptanθ1〔kVar〕に減少させればよい。
 従って所要無効電力〔kVar〕Qは次のようになる。
Q=QO−Q1=P(tanθ2−tanθ1)〔kVar〕
 実用的には進相コンデンサを使用し、〔kVA〕で表わされるから所要進相コンデンサの所要容量Qは次式により求められる。
 上式からcosθ2を縦軸に、Q/Pを横軸にとり、これらの関係を図示すれば次のグラフのように力率cosθ1に関する曲線ができる。
 
(拡大画面:32KB)
図3.1 コンデンサ容量と進相前後の力率との関係
(kW負荷を基準とする場合)
 
〔例題〕三相100〔kW〕、遅れ力率70%の負荷の力率を85%に改善するに要するコンデンサの容量〔kVA〕を求めよ。
〔答〕(1)計算による方法
題意により P=100kW、 cosθ2=0.7
cosθ1=0.85であるから
(2)グラフにより算定する方法
 力率(cosθ2)70〔%〕を85〔%〕に改善するには図3・1において70〔%〕に相当する水平線と85〔%〕曲線との交点から垂直線を下し、横軸との交点40〔%〕が負荷電力の百分率で示したコンデンサ容量〔kVA〕である。







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