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5・2 各機器の点検整備要領
 第2回以降の定期検査及び中間検査(第1種中間検査及び第2種中間検査)の時には、以下の項目に示す機器ごとの整備基準に従って整備を行わなければならない。
 
5・2・1 ナブテックス受信機
5・2・2 高機能グループ呼出受信機
5・2・3 VHFデジタル選択呼出装置
5・2・4 VHFデジタル選択呼出聴守装置
5・2・5 MF/HFデジタル選択呼出装置
5・2・6 MF/HFデジタル選択呼出聴守装置
5・2・7 インマルサットC型船舶地球局設備/高機能グループ呼出受信機
5・2・8 インマルサットA型船舶地球局設備
5・2・9 狭帯域直接印刷電信装置
5・2・10 VHF無線電話
 
整備基準の補足説明
1 5・2・3 VHFデジタル選択呼出装置及び5・2・10 VHF無線電話送信装置の点検整備の方法欄の文中「一番低いチャンネル及び一番高いチャンネル」とは無線局免許状に記載されているチャンネル番号のうち、周波数の一番低いチャンネル番号及び周波数の一番高いチャンネル番号を意味する。
2 5・2・3 VHFデジタル選択呼出装置及び5・2・5 MF/HFデジタル選択呼出装置
 DSC機能の判定基準欄の文中「常時手動で送出を中断したり、機器をリセットすることができる手段があること。」という記載があるが、この意味は次のとおりと解釈する。
 本装置の送受信状態には、送信中、受信中、待受中等の各種の状態があるが、いかなる状態にあっても、直ちに手動操作にて送出を中断したり、機器をリセットすることができる手段があることを意味する。
 
5・2・1 ナブテックス受信機整備基準
 
点検整備項目 点検整備及び試験調整内容 点検整備の方法 判定基準 使用機器
1. 一般
(現状)
a. 空中線の取付状況 サービスマニュアル等に従い、これに適合した取付け及び整備状態にあることを確認する。 1. 空中線が図面で指示されているように正しく取付けられていること。
2. 防水接続箱や接続部分等の防水状態が確保されていること。
b. 主要部のコネクタの取付状況、ねじ類の締付状況、接地の状態 1. 図面で指示されているように正しく取付けられ、保守のための空間も十分確保されていること。
2. コネクタはすべて正しく接続され、脱落防止装置(機能)があるものはそれが正常に動作していること。
3. 機器の取付ねじ類、端子の接続ねじ類は必要十分なトルクで締付けられていること。もし締付不足のものが発見された場合は、増し締めを行うこと。
4. 接地は図面で指示されているように正しく接続されていること。
c. 表示灯の断線、操作つまみの欠落等 表示灯の点灯状態、操作つまみの取付状態を目視で検査し、正常であること。
d. 表示及び添付資料並びに構成品等の確認 必要な表示がなされ、また、適正な書類及び予備品等が備え付けられていることを確認する。 1. 下記の項目がはっきりと外部に表示されていること。
−1 名称
−2 型式
−3 型式承認番号
−4 製造番号及び製造年月
−5 製造者名
−6 検定印又は証印
−7 操舵室に装備する機器には磁気コンパス安全距離
2. 操作説明書並びに保守のための資料及び本体、プリンタ、予備品等の構成品が備え付けられていること。
2. 電源装置 a. 主電源の電圧確認 代替電源からも給電されている場合には主電源と代替電源に対し給電側の配電盤等においてスイッチを操作し電源を切替え、機器の電源端子等において電圧をテスターで計測する。 主電源から受電が行われ、かつ、電源電圧が規定値以内であること。 回路試験器
(テスター)
b. 代替電源からも給電されている場合には、代替電源への切替えの確認 1. 電源電圧が規定値以内であること。
2. 代替電源への切替えが素早くできること。
3. 信号処理制御部 a. メッセージIDの設定確認 (1)受信したい海岸局を設定する。 (2)受信するメッセージの種類を設定する。 操作説明書に従い操作し、機器の表示又はプリントアウトにより結果を確認する。 直近の受信記録等により確認する。 (注:4時間以上前の受信記録と直近の受信記録を比較する。) 電源を短時間(1分間程度)断にした後、再び電源を入れる。 正常に表示又は印字できること。  
b. メッセージIDの記憶の確認 同じメッセージIDを持つメッセージは、2度目から印字されないこと。
c. 外部電源供給停止時の記憶の確認 設定された内容(例えば受信からはずした海岸局及びメッセージカテゴリー)が消去されていないこと。
4. 受信部 a. 受信範囲にあるナブテックス海岸局から放送されているメッセージの受信の確認 送信時間中の場合、海岸局からのメッセージを受信し、プリントアウトにより確認する。 受信不可能の場合は、直近の受信記録の確認をもってこれに代えることができる 正常にメッセージを受信できること。
5. プリンタ部 a. ペーパエンド及び警報機能の確認 操作説明書に従い操作し、機能及び印字記録等を確認する。 紙切れと同じ状態を強制的に作り、紙切れの警報が出ることを確認する。 直近の受信記録等により確認する。 警報が出ること。
b. 自動復帰改行動作、自動紙送り動作及び印字の確認 1. 行の最後で自動的に復帰改行すること。
2. 自動復帰改行により単語が分断される場合は、その表示があること。
3. プリンタに打ち出される1行の文字数が32文字(日本語ナブテックス受信機の場合は30文字)以上であること。
4. メッセージの印字完了又は中断後自動的に復帰改行すること。
6. 保護装置 人体及び構成機器に対する保護装置の確認   AC/DC50V以上の導電部には保護カバーが付けられていること。
7. 自己診断機能 無線受信機、シグナルプロセッサ及びプリンタの作動確認 機器に内蔵された自己診断機能を用いて確認する。 有効に点検ができること。







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