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5・4・7 抵抗測定(オームメータ)
 抵抗測定には、電圧・電流計法、ブリッジ法、オームメータ法、絶縁抵抗計(メガー)等がある。ここでは図5・4のテスターに使用されているオームメータを説明する。図5・10(a)にオームメータの原理図、(b)にオームメータの目盛りを示す。
 
(a)オームメータの原理
(b)オームメータの目盛り
 
図5・10 オームメータ
 
 電流計A、電池E、電流計内部抵抗も含めた直列抵抗rの回路に測定する抵抗Rを接続する。回路に流れる電流はオームの法則から
(5・30)
 測定端子をショートしたときの回路電流I0(5・30)式でRを0とすることから
I0=E/r (5・31)
(5・31)
(5・30)式(5・31)式からEを消去すると
(5・32)
 (5・32)式は電流比(I/I0)と抵抗比(R/r)の関係が双曲線となることを示す。ショート電流I0がメータのフルスケールとなるように始めに調整しておけばメータの指示値Iで測定する抵抗値Rを直読することができる。(b)図にオームメータの目盛りを示す。R=0のショート電流I0でフルスケール、開放R=∞で0の目盛りとなる。
 
5・4・8 電力測定
 電力の測定法には、電流・電圧計法、抵抗・電流計法、電流力計形法、サーミスタ/バレッタ法、カロリーメータ法等がある。ここでは電圧・電流計法と抵抗・電流計法について説明する。図5・11に負荷抵抗Rで消費する電力測定回路を示す。
 
(a)
(b)
 
図5・11 電圧・電流計による電力測定
 
 (a)は負荷と並列に電圧計Vがある場合、(b)は負荷と直列に入れた電流計Aに電圧計を接続した場合である。電圧計の内部抵抗RVと電流計の内部抵抗RAが無視できないとき(a)と(b)では誤差が異なる。負荷抵抗Rで消費される電力Pは
(a)の接続では、 P=EI−E2/RV (5・33)
(b)の接続では、 P=EI−RAI2 (5・34)
となる。EとIは電圧計と電流計のそれぞれの指示値である。電圧計の内部抵抗RVが大きく、電流計の内部抵抗RAが小さい場合は(a)、(b)ともに内部抵抗を無視できて
P≒EI (5・35)
と近似できるので、電圧計と電流計の指示値の積が電力を示す。
負荷抵抗Rが既知の場合にはオームの法則から
E=IR 又は
(5・36)
(5・35)式に代入して
P=(IR)I=I2R (5・37)
又は
(5・38)
から電流計又は電圧計と負荷抵抗Rの組合せで電力が測定できる。







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