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(6)AVRの動作
(a)副励磁機付きブラシレス交流発電機に使用するAVR
 図2.19は副励磁機付きブラシレス交流発電機の基本結線を示す。AVRは発電機電圧を三相で検出し、磁石発電機式の副励磁機から電源をとり、励磁機の界磁F2を励磁する。AVRの電源は副励磁機によって確保されているので、発電機の回転が上昇すると自動的に電圧を確立する。
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図2.19 副励磁機付きブラシレス交流発電機の基本結線
 
 今、何等かの原因で発電機電圧が下がると、AVRの電圧は比較回路で検出された誤差電圧が大きくなり、コンデンサC2の充電時間が速くなる。したがって、パルスの位相も進み(パルス発信のための位相制御角αが小さくなる。)、サイリスタ出力は増大し励磁電流が増え、発電機電圧は上昇する。また、発電機電圧が設定値より上ると、誤差電圧が小さくなり、逆にサイリスタ出力は減少し、発電機電圧を下げるように働く。したがって、発電機電圧は常に一定に保たれる。
(b)複巻ブラシレス交流発電機に使用するAVR
 この発電機には変流器、リアクトル、整流器で構成される静止励磁装置を備えている。この種の発電機の制御方式には、二つの方式があり、一つは静止励磁装置による励磁電流を励磁機の二つの界磁巻線の内、一方に流して過励磁としておき、他方の界磁巻線をAVRによって励磁し、過励磁分を打ち消して電圧を制御する方式で、その基本結線は図2.20に示される。もう一つの方式は静止励磁装置による過励磁分をサイリスタによって分流し、その分流量を調整して電圧制御する方式で、その基本結線は図2.21に示す。
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図2.20 分割界磁巻線の差動励磁制御を行なうAVRを使用する複巻ブラシレス交流発電機の基本結線
 
 これらの方式では、静止励磁装置の設定が過励磁となるように設定されているので、電圧の確立は確実に行われる。
 図2.21の結線の場合、そのAVRの動作は次のようである。
 AVRの誤差電圧を検出する比較回路は、前項(a)とは逆の動作をするように構成されており、今何等かの原因で発電機電圧が上昇すると、前記AVRとは逆に、誤差電圧が増加し、AVR出力は増加して、励磁機界磁の過励磁分を打消し発電機電圧を下げるように働く。
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図2.21 励磁整流電源回路の分流制御を行なうAVRを使用する複巻ブラシレス交流発電機の基本結線







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