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 5.2.13 loading_conditions UoF 
  
 loading_conditions UoF(4.1.13)は貨物や乗組員を含めた船体重量の設計及び運航の為の定義を提供する。 
  
5.2.13.1 アプリケーションオブジェクト 
 loading_conditions UoFに現れるアプリケーションオブジェクトを下記に示す。 
・Deadweight(4.2.74) 
・Floating_position(4.2.96) 
・Loading_condition_definition(4.2.117) 
・Loading_condition_design_definition(4.2.118) 
・Loading_condition_operating_definition(4.2.119) 
  
5.2.13.2 loading_conditions UoFの解説 
(1)Deadweight(4.2.74) 
 Deadweightは船舶で運ばれる乗客、船員、貨物、備品、バラスト水、清水、燃料油、そして他の消耗品の重量を示す。以下の属性を持つ。 
−deadweight_items 
−deadweight_value 
 deadweight_itemsは載貨重量の計算で考慮される船上のItemを示す。 
 deadweight_valueは載貨重量の値を示す。 
  
(2)Floating_position(4.2.96) 
 Floating_positionは進水時の船舶の喫水および傾斜角、そして排水量を示す。以下の属性を持つ。 
−angle_of_heel 
−angle_of_trim 
−breadth_of_waterline 
−draught_at_amidships 
−length_of_waterline 
−moulded_form_displacement 
 angle_of_heelはラジアンで測定され、また全体座標系のY軸および水線面に平行な線上で測定される船舶のX軸周りの回転角を示す。センターライン上の面が水線面に対して直交している場合にはこの値が0となり、また右舷側が下がっている場合にはこの値が正となる。 
 angle_of_trimはラジアンで測定され、また全体座標系のX軸および水線面に平行な線上で測定される船舶のY軸周りの回転角を示す。横断面が水線面に対して直交している場合にはこの値が0となり、また船首側が上がっている場合にはこの値が正となる。 
 breadth_of_waterlineは水線面の幅を示す。 
 draught_at_amidshipsは操船上の水線面から船底(moulded)までを中央断面の中心線上で垂直に測った距離を示す。 
 length_of_waterlineは水線面の長さを示す。moulded_form_displacementは沈んでいる部分の排水量を示す。 
  
(3)Loading_condition_definition(4.2.117) 
 Loading_condition_definitionはDefinition(4.2.80)のタイプであり、船舶の積み付けを定義している。積みつけには区画若しくは甲板上に積まれた積荷、関連する載貨重量、浮心位置を含んでいる。それぞれ、Loading_condition_design_definition(4.2.118)もしくはLoading_condition_operating_definition(4.2.119)の何れか一つである。次の属性を持つ。 
−cargo_loads 
−deadweights 
−defined_for 
−description 
−floating_position 
 cargo_loadsは、特定される積み付け条件により船舶に積まれる貨物の配置を示す。 
 deadweightsは、設計及び運航段階において使用される重量を示す。通常、設計段階においてこの値は決定されるが、積み付け条件によっては運航の段階で変更される場合もある。 
 defined_forは、積み付け条件が適用される船舶を示す。 
 descriptionはオプション記述で、積み付け条件をテキストで自由に記述するものである。 
 floating_positionは、現在の積み付け条件における水面上の船舶の姿勢を示す。 
  
(4)Loading_condition_design_definition(4.2.118) 
 Loading_condition_design_definitionはLoading_condition_definition(4.2.117)のタイプであり、設計開発の段階で船体運動予測の解析の為の仮定の積み付けを定義するものである。積みつけには、解析に必要となる船舶に積まれる積荷、関連する載貨重量、浮心位置を含んでいる。次の属性を持つ。 
−type_of 
 type_ofは設計段階における積み付け条件の制限を規定する。次の何れか一つである。 
actual:一般の設計積み付け条件 
expected:解析を行うのに用いられる積み付け条件 
maximum:最大設計積み付け条件 
minimum:最小設計積み付け条件 
other:user definedである他の設計積み付け条件 
  
(5)Loading_condition_operating_definition(4.2.119) 
 Loading_condition_operating_definitionは、Loading_condition_definition(4.2.117)のタイプであり、運航中の実際の積み付け条件を定義する。積み付け条件には、船舶に積みつけられる積荷、載貨重量、貨物を積んだ場所及び日付を含んでいる。次の属性を持つ。 
−date_of_loading 
−place_of_loading 
−type_of 
 date_of_loadingはオプション記述で、船舶に貨物を積んだ日付を示す。 
 place_of_loadingはオプション記述で、船舶が最後に貨物を積んだ港を示し、string valueにより表わされる。 
 type_ofは、船舶の運航中に使用される積み付け条件の制限を規定する。次の何れか一つである。 
actual:船舶の運航時の積み付け条件 
arrival:船舶の寄港時の積み付け条件 
departure:船舶の出港時の積み付け条件 
other:userが定義するその他の運航時の積み付け条件 
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