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 連邦政府機関で船舶を所有し運航しているのは海軍、空軍、陸軍輸送隊、陸軍工兵隊、MarAd、USCG、NOAA、地理調査所、NSF、EPA等であるが、自省庁で船舶を所有していなくても関係する特定項目の振興のため造船関係の助成金を出している例は多い。造船及び船舶修理業に助成金を出しているあるいは出す可能性のある政府機関は下記である。
 
(1)国防総省(DOD)
・DARPA―MARITECH
・海軍研究局(ONR)―ONR造船イニシアティブ/ONR・SBIR/ONR・STTR
・海軍海上システム司令部(NAVSEA)NSRP ASE/RDT&E(Research、Development、Test&Evaluation)
 
(2)運輸省(DOT)
・MarAd―船舶燃料及びクリーン排出プログラム、連邦バラスト水デモンストレーション・プロジェクト、沿岸海運イニシアティブ
・USCG/研究開発センター(コネチカット州グロトン)/火災及び安全センター(アラバマ州モービル)
 
(3)商務省(DOC)
・米国標準技術研究所――他産業で実施している技術の造船業への適用
 
(4)エネルギー省(DOE)
・NICE(National Industrial Competitiveness through Energy)プロジェクト――産業廃棄物を減らしエネルギー効率、コスト効果の高い装置の開発に対し開発コストの45%を助成
・サンデイア研究所―インターネット中小製造業(含造船関連)支援業務(DARPAプロジェクト)製造技能教育センター、コンカレント・エンジニアリングセンター、資材センター、(含複合材料製造センター、表面処理センター等)、エネルギー管理センター(エネルギー及び環境に配慮した製造法)、製造品質及び製品保証、高度セラミック技術センター、特殊素材加工センター等
・オークリッジ研究所――製造技術援助プログラム
DOEの技術者及び科学者の無料技術援助が得られる。
 
(5)国立科学財団(NSF)
 全ての科学技術分野に対する助成・国際協力等
 
(6)環境庁(EPA)
・技術援助が多いが造船関係も使える環境関連の多くのプロジェクトが用意されている。
33/50プログラム、環境リーダーシッププログラム、プロジェクトXL、Climate Wiseプログラム、環境設計プログラム その他
 
(7)米国海洋大気局(NOAA)
・一般に資源保護の立場から漁船に関する助成金が出される。
・Sea Grantプログラム
MarAd連邦バラスト水デモンストレーションプロジェクトのスポンサー
 
(8)労働省DOL(Department of Labor)
・職業健康安全庁(OSHA:0ccupational Health and Safety Administration)
検査船(Inspected Vessel)の安全はUSCG規則に基づくが、非検査船の安全は原則としてOSHA規則による。但し非検査船であっても米国海域や大陸棚で操業する掘削バージのように、USCGが安全規則を持っている船はUSCGの所掌となりUSCG規則のない非検査船はOSHA所掌となる(2002年1月最高裁判定)。従って、OSHAも造船関係の研究開発のプロジェクトのスポンサーになりうる。
 
(9)保健福祉省(Health and Human Services, Department of)
・国立労働安全衛生研究所(N10SH:National Institute of Occupational Safety and Health)
作業者の安全と健康維持のためのプロジェクト(造船所内の労働安全衛生についてのプロジェクト)







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