日本財団 図書館


(Dr. Crosby) 大変素晴らしい議論を、そして素晴らしい要望をこの地域に一番かかわりのある方々からいただきました。既にあるAPECに発している勧告を8月末に送りたいと思います。PACONは3つのことについて決めたいと思います。その3つのうちのどれにするかが最初の問題です。それから次に決議案ですが、これを修正します。4つのモディフィケーションをもう一度やります。PACONは運営委員会を作って、国際的な協力研究活動モニタリングプログラムの実施という目的を持って南沙諸島の環境問題に取り組む委員会を設立します。そしてこの国際的な運営委員会は、科学者や国境を接する国が集まって科学的なプログラムを開発します。プログラムの目標として、はじめに総括的な生態学的な評価をする。長期的なモニタリングを作るということを目標とします。そしてこの全体的な努力をサポートするため、科学的なフォーラムを台湾、ハワイで行うミーティングをPACONが主催する。これでいかがでしょうか。私が今やろうとしたのは、PACONがどこかに焦点を置いて努力をする。そして委員会を設立し、将来的なプログラムを協調的な環境のもとで行う。そして実際のアクションとして、このような努力をサポートしていくということです。これについてパネリストから、そして会場の皆様からご意見を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
(Dr. Guerrero) 最初にこの組織、ステアリングコミティーはなかなか承認されないと思います。政治的に問題がありますし、PACONは中立的であるべきだと思うからです。私たちは個人の資格で参加していますから、それはなかなか難しいと思います。私が提案したいのはPACONがこの地域の保護のために、国際的なイニシアティブをサポートすることです。そして目的としては科学者間の協力を促進し、この問題について科学的なミーティングを主催することです。それによって協力を推進していくということでどうでしょうか。
 
(コメント 11) 私は全ての方々にこの決議についての意見を伺いたいと思っていますが、ゲレロ先生がおっしゃったポイントは私と同じですが、何が達成できるかという観点からだと思います。
 
(コメント 12) 私はゲレロ先生のアプローチに賛成したいと思います。チュア先生がおっしゃったことをうまく反映しているかという意見ではなかったかと思います。クロスビー先生がおっしゃったこととの違いは、クロスビー先生の勧告はよりフォーマルなものでした。今の段階ではちょっとフォーマルすぎるし、PACONはフォーラムあるいはフォーラムのミーティングをサポートします、そのフォーラムではこの持続的開発可能な資源、南沙諸島の環境を持続的に保護していくことを支援していくものであるとしています。それは国際的な機関、政府を別として、ステアリングコミティーを作ることとは別の問題です。PACONはゲレロ先生がいったように科学的な協力を支援するものであり、実際問題としてPACONはそれをもうやっています。具体的には何らかの委員会を作ってこのフォーラムの設立、スピーカーの選定という準備をしますが、フォーマルなステアリングコミティーという形にはしません。何らかの権限があると考えられてしまいますからです。特に各国政府からある種の権限を持つものと考えられてしまいますので、科学者を集めて情報の供給を可能にし、中立的なセッテイングの中でそれを可能にすることを目標にしたいのです。ですから具体的な文言としてはかなり変えるべきだと思います。
 
(コメント 13)私はゲレロ先生の、それとウイリアムズ先生の発言と同じで、科学的な委員会の設立がいいと思います。それ以外のものではなく単なるサイエンティフィックコミティーという言葉がいいと思います。
 
(Dr. Crosby)PACONはこのフォーラムからの要望として、ボードオブディレクターズが2つのことに同意することを勧告します。もう一つは今コンセンサスが出てきたと思いますが、PACONが何らかの委員会を作ると、科学的なという言葉を入れるかどうかとしました。そしてこのコミティーで、将来に向けて、国際的なプログラムのデザインをします。こういうことでいかがでしょうか。
 
(コメント 14) 何をする委員会かというと、国際的な協力を促進するということです。ですけれども私どもアジア諸国の代表は、サイエンティフィックコミティーとするだけで非常に大きな前進なのです。誤解を招くといけませんので、サイエンティフィックコミテーという言葉使いでいいと思います。それ以上の共同のプログラムは言い過ぎで、時期尚早ではないかと思います。この委員会を作るにしてもただ存在するだけが目的ではおかしいですから、何か存在目的がないとダメだと思います。理解を改める、データを交換するということがいわれているので、それで十分いいと思います。これがこれまで各国が独立して努力をしてきた状況ですし、本当にこの地域は難しいのです。ですからこれだけでも非常に大きな進歩だと思います。
 では私達の提案は、一つのところでは単にPACONはサイエンティフィックコミティーを作る。その目的は科学者間の協力を促進する。そして南沙諸島の問題について情報公開の目的、あるいはアイディアの交換のため、国際的なフォーラムあるいは科学的な会議を持つ。目的はこの地域の海洋生物多様性と海洋環境保護を促進するためです。
 
(Dr. Crosby) PACONが科学的な委員会を設置し、科学者との協力関係を促進し、プログラムを設定し、南沙諸島の海洋環境保護にあたるということ。ここに南沙諸島の保護、海洋環境の保護を入れます。この努力のためにPACONは次回の台湾とハワイでそれぞれ特別フォーラムを開くということでよろしいでしょうか。
 しかし現実的に考えて、次回のPACON会議が1年後に台湾で予定されています。ですからフォーラムはPACONのボードオブディレクターズに対し、台湾会議で特別な形でのフォーラムを設置すべきだと思います。それは2年間にまたがる会議ということです。詳しい内容は、ボードオブディレクターズに任せるべきだと思います。私が申し上げたかったのは、科学的な委員会を設置し協力を促すということ。そして専門家、科学者同士の協力関係を促進し南沙諸島における海洋環境の保護を科学的なフォーラムを通じて行うことです。そしてそれをいつどのような形で開催するかはボードオブディレクターズに任せればよいと思います。ですから柔軟性を残すべきだと思います。このフォーラムでは、PACONのボードオブディレクターズに勧告を行うということでよろしいでしょうか。ではこの勧告はPACONに対して行う、PACONに対し科学委員会を設置します。
 コラボレーションとコーポレーション、つまり協調と協力は違う意味があるようです。コラボレーションとは一緒に何か共同作業を行うということで、コーポレーションはそれぞれ独自で活動を行っていいのですが、それでも協力できるということです。
 ではサイエンティフィックフォーラムという言葉は入れていいでしょうか。これが1年後、10年後になっても関係ないということで、つまりサイエンティフィックフォーラムが行われるということです。ここで一歩前進したのではないかと思います。
 プレゼンテーションを行ってくださいました皆さん、そしてパネリストの皆さんと午前午後を通じて参加いただきました皆様に対して感謝したいと思います。非常に活発な議論が行われたことに対しても感謝したいと思います。またこのような形で勧告がまとまったことは非常に嬉しいことと思います。私自身もいろいろなことを学びましたし、またフォーラムに参加した皆さんも多くのことを学んだと思います。再びお目にかかれるのを楽しみにしています。またこの決議案が実行に移される様に努力していきたいと思います。ありがとうございました。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION