船舶検査の方法−6
6)附属書H−6.内燃機関等の解放整備を行う特定のサービス・ステーションの証明
(1)適用
主機又は補機である機関(旅客船の機関を除く。)であって、次のサービス・ステーションの区分毎に掲げる連続最大出力以下のディーゼル内燃機関(機付き過給機、ポンプ類等を含む。)及びクラッチ等動力伝達装置の解放整備を行う事業者に適用する。
1種サービス・ステーション:2,206kW(3,000PS)
2種サービス・ステーション:735kW(1,000PS)
(2)申請
証明を受けようとする事業者は施設、機器、人員、整備実績等の内容を記載した書類を添付した正副各1通の証明願いをそろえて管海官庁に申請する。
ただし、管海官庁が差し支えないと認める場合は、添付すべき書類の一部の提出を免除する。
(3)証明
管海官庁は、内燃機関等の解放整備を行うサービス・ステーションを別記「内燃機関のサービス・ステーションの施設等の基準」に適合しているものと認めようとするときは施設、人員、整備実績等の内容を調査する。
(4)証明書の交付
管海官庁は、内燃機関等の解放整備を行うサービス・ステーションを別記の基準に適合すると認めたときは、サービス・ステーションに対して証明書を交付する。
(5)地位の継承
サービス・ステーションについて相続又は合併があったときは、相続人又は合併後の存続する法人若しくは合併により設立した法人は、サービス・ステーションを継承する。
(6)証明書の書換え
証明書の記載内容に変更が生じた場合は、管海官庁に証明書の書換えを申請する。
(7)証明の取り消し
証明書の備考の取り消し事由に該当する場合又は資格を取り止めたい旨届け出があった場合等、取り消すのが適当な場合は、管海官庁は証明を取り消し、サービス・ステーションは速やかに証明書を返納する。
7)別記「内燃機関等の解放整備を行うサービス・ステーションの施設等の基準」
(1)適用
この基準は、内燃機関等の解放整備を行うサービス・ステーションに適用し、その施設及び人員等についての基準を定めたものである。
(2)サービス・ステーションの施設
サービス・ステーションは、内燃機関等の解放整備に係わる業務を円滑に行うため、次の条件に適合する施設を設けなければならない。
a.内燃機関等の解放整備を行うために必要な機器等の保管場所。
b.試験及び計測を行うために必要な機器の保管場所。
(3)整備業務実施上の責任者等
サービス・ステーションは、第1表に掲げる区分毎に、第2表に掲げる技能者を有していなければならない。
また、サービス・ステーションで舶用機関の整備に従事する人員の1/4以上は第2表の種別3の技能者又はこれと同等以上の者であること。
第1表
区分 |
必要な人員 |
1種サービス・ステーション |
第2表の種別1に掲げる技能者 1名 第2表の種別2に掲げる技能者 2名 第2表の種別3に掲げる技能者 1名 |
2種サービス・ステーション |
第2表の種別1に掲げる技能者 1名 第2表の種別2に掲げる技能者 2名 |
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第2表
種別 |
技能の内容 |
1 |
全般的な舶用機関整備技術に精通し、整備上の責任者として、整備作業の計画立案、管理、最終的な技術上の判断等を行う能力を有する者。 |
2 |
高度な舶用機関整備作業を行い、かつ、整備作業者を指導監督する能力を有する者。 |
3 |
一般的な舶用機関整備作業を行う能力を有する者。 |
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(4)機器及び備品類等
サービス・ステーションは、次に掲げる機器及び備品類を備えておかなければならない。
・内燃機関の分解及び組立に必要な工具類
・計測機器類(ノギス、マイクロメータ、定盤、デフレクション計測ゲージ)
・磁気探傷装置
・浸透探傷の設備
(5)整備点検記録の作成
サービス・ステーションの整備点検責任者は、船舶毎に整備点検記録(1級整備士指導書2・14表参照〉を作成し、保管しなければならない。
(6)実績
サービス・ステーションは、内燃機関等の解放整備について十分な実績を有していなければならない。
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