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4 人口
(1)総人口
 平成12年(2000年)度国勢調査において、本町の総人口は9,252人です。昭和50年(1975年)から60年にかけて横ばいが続き、以後は着実に増加しており、今後も増加すると推計されています。県全体及び周辺町村も同様の傾向です。(図表2−5参照)
 自然環境の良さや地価の安さ、田舎暮らしブームなどの理由から、近年、定年退職者などを中心に転入者が増加し、今後も自然的増加よりも社会的増加が見込まれる状況にあります。町への経済効果や教育・文化水準の向上、新たな人材活用が期待できる一方、いわゆる「新住民(転入住民)」の地域との関わりについては、各人の考え方や行動、前住地の生活環境などにより左右され、一部の新住民については、地域住民や行政機関間で摩擦が時々生じております。なお、この点については、アンケートなどでも様々な指摘がなされました(資料編参照)。
 また、定年退職後の転入者が多くなると、町財政面からも、それらの人々がもたらす歳入面よりも歳出面が上回り、行政運営上の難しい課題となっていることも否めません。
 今後、新たな生活の場として本町に魅力を感じ進んで転入してきた住民が、集落(区)の一員・仲間として、古くからの住民と今以上に交流し活動できる風土づくりへの支援や協力が、町行政に求められているといえましょう。
 
図表2−5 人口推移及び推計
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資料: 総務庁統計局国勢調査(昭和50〜平成7年)
  総務省統計局国勢調査(平成12年)
  (財)統計情報開発研究センター推計より作成
 
(2)年齢3区分別人口
 本町では、年少人口14.3%(昭和60年18.0%)、生産年齢人口59.8%(同63.9%)、老年人口25.9%(同18.1%:全国平均は17.3%)で、少子化と高齢化が顕著に進んだ少子高齢社会状況にあるといえます。(図表2−6参照)
 本町の老年人口比は中高年の転入者の増加傾向も反映し年々増加しており、およそ4人に1人が高齢者となっています。今後も一定水準まで老年人口は増加すると思われます。
 
図表2−6 年齢3区分別人口比
資料: 総務庁統計局国勢調査(昭和60〜平成7年)
  総務省統計局国勢調査(平成12年)より作成
 
(3)世帯の数・規模など
 本町では、総世帯数の増加に並行し、高齢者単身世帯数及び高齢者夫婦世帯数も年々増加しており、これらは今後も増加すると予測されます。とくに高齢者単身世帯数の増加については、生活援助、地域社会からの孤立防止、緊急時の対応など、安心して暮らせるために必要な課題となっています。(図表2−7参照)
 
図表2−7 高齢者世帯の推移
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資料: 総務庁統計局国勢調査(昭和60〜平成7年)
  総務省統計局国勢調査(平成12年)より作成
 
 山梨県同様に、本町も近年一世帯あたり人員数が急激に低下しており、平成12年では2.88人となっており、核家族化を超え、二人世帯の増加がうかがえます。家族観や生活スタイルの変化、少子高齢化が大きな要因として考えられ、今後の地域づくりに必要な担い手、後継者不足が深刻な課題となっています。(図表2−8参照)
 近年は出生よりも死亡者数が上回っており、地区別に出生数をみると、人口の多い長坂地区のみ突出した出生数となっています。同年代の子を持つ母親同士・子ども同士の交流が行われにくい地区では、育児問題や子どもの協調性や対人関係能力の不足、生活能力の不足などが懸念される状況になっています。(図表2−9〜10参照)
 
図表2−8 一世帯あたり人員の推移
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資料: 総務庁統計局国勢調査(昭和60〜平成7年)
  総務省統計局国勢調査(平成12年)より作成
 
 
図表2−9 出生数及び死亡者数
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資料:平成13年度長坂町保健活動報告より作成
 
 
図表2−10 地区別出生数
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資料:平成13年度長坂町保健活動報告より作成
 
 次に、前記(1)〜(3)に関連し、アンケートなどでどのような指摘があったかをみておきたいと思います。高齢化・高齢者対応としては、(1)高齢者を対象とするボランティア活動の充実、ホームヘルパーの充実その他、高齢者の生活や健康を地域社会や町行政がいっそう支えるための対応を求めるニーズ、(2)高齢者が地域で活躍できる場や機会の充実など社会参加・交流の拡充を求めるニーズ、(3)日常生活交通や買い物の便利さなど高齢者自身の生活行動の充実を求めるニーズに大別できます。これらは、本町独自の住民ニーズというよりは全国的なニーズであるともいえる結果となっています。むしろ、注目すべきは、働くこと・就労することへのニーズが皆無であったことです。また、多数意見ではなかったですが、高齢者対策を公的にしすぎる、今以上に高齢者対策に公費をっぎ込むべきでないなどの意見があったことも看過できません。次に少子化状況への対応に関する意識をみてみますと、未就学児、小学生から高校生いずれに関しても家庭や地域の子育て環境の充実ニーズが多く寄せられたところであります。そして、後者に関しては、さらに、学校と地域との関係改善、民間人の登用及び学校教育の内容充実などのニーズも見受けられました。
 
5 土地の利用状況
 本町の農用地としての利用は、平成11年度では県の平均構成比6.2%の3倍以上であり、周辺町村(本町、明野村、大泉町、須玉町、高根町、白州町、武川村)全体でも農用地としての利用が多くなっています。近年では、宅地の増減はほとんどなく、土地利用での大きな変化は見受けられません。(図表2−11参照)
 しかしながら、本町の素晴らしい自然環境や景観に魅せられて転入を希望する人は今後とも増え続けると思われますし、現在の住民においても世帯分離などによる増改築や新築が続くものと思われます。合併して新市となれば土地利用の大枠を定めた都市計画がなされることになりますが、今日の時点から、本町域の土地利用のあり方について住民との合意形成に努めることが不可欠となっているといえましょう。
 
図表2−11 面積及び土地利用の状況
(拡大画面:19KB)
資料: 総面積は全国市町村要覧(平成11、13年版)
  内訳は山梨県土地資源課調べ及び企画課調べから作成







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