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参考資料
先進地視察円査(1)
 
− 電子自治体構築の取組について(岡山県情報化施策)−
 
日時:平成14年8月29日(木)
場所:岡山県庁3階会議室
訪問先:岡山県企画振興部IT戦略推進室情報政策課
 
・人口195万人(岡山市約60万人・倉敷市約40万人で県の人口の半数を占める)、面積7,111km2で中国、四国地域の交通の結節点になっている。
 
(1)情報ハイウェイと高度情報化のあゆみ
・平成8年2月に岡山県高度情報化基本計画策定。その後岡山情報ハイウェイ構想に着手し平成11年4月には運用を開始する。平成13年3月には情報ハイウェイ基幹回線も完成し、おかやまIT戦略プログラムの推進を図る。
(2)整備目的など
・県内の地域間格差の是正、県民生活の利便性の向上等があげられる。
・県自らが基幹回線となる光ファイバーを敷設し、市町村は基幹回線と役場、公共施設を結ぶ回線を整備。インターネット接続や事業所と各家庭を結ぶラストワンマイルは民間通信事業者。
・高速ネットワークの活用として特徴的なのは、情報ハイウェイは県民には無料開放している。
(3)基幹回線の整備
・総延長は約450kmからなり、八の字回線にしているところが特徴。回線速度については155〜622Mbpsとなっている。
 
(1)プログラムの目標
・ITを活用した経済活動や社会生活が活発に展開され、地域的な広がりをもって力強く発展・飛躍する社会(=アイトピア岡山)を実現する。
(2)プログラムの視点
・情報基盤の「優位性」を最大限に生かし、更なる「優位性」を創造する。
・IT革命の経済効果を地域経済活性化の起爆剤とする。
・県民の「生活実感」を重視する。
・ソフト戦略を軸とした施策展開を図る。
(3)プログラムの重点施策
(1)ネットワーク戦略
<全県地域的な高速インターネット環境の創出>
・リージョナルウェブの早期完遂に向けて市町村主体で進めている(57の自治体が実施)。
・ラストワンマイル解決の柱として、CATVの普及促進を進めている。現在、世帯カバー率は55%となっている。
(2)経済活性化戦略
<おかやまIT特別経済区>
・IT産業の集積を図るため、各種支援策を集中的に行うエリアを指定し、資金面・環境面などにおいて様々な支援を行う。
<岡山リサーチパーク・インキュベーションセンター>
・高速大容量の情報通信基盤を備えたインキュベーションセンターをPFI方式で整備する(平成15年4月供用開始予定)。
(3)人材育成戦略
・情報通信人材研修事業(総務省所管)の活用・企業との連携により、今後のIT社会を担う人材の育成・大都市圏以外での高度な研究の機会を提供する。
(4)生活実感戦略
・遠隔授業、学校間交流、情報教育等のネットワークによる活用。※現在、岡山大学医学部による内視鏡手術でのネットワーク活用等がある。
(5)電子自治体戦略
<岡山県行政情報化推進計画「快適e県庁おかやま」>
・県民満足度向上のために、県民と語り(県民との情報共有、政策参画)、素早く考え(行政の効率化と迅速化)、行動する(更なるサービスレベルの向上と新サービスの創出を図る)新行政システム(電子入札・電子申請・電子決裁)の変革を目指す。
(6)情報首都戦略
・全国初の全県地域的な高速インターネット環境を創出し、中四国広域ネットワークの拠点としての情報ハブ機能を強化する。
 
(1)情報ハイウェイの効果について
・岡山県は全国に先立ち、県(公共部門)での情報網整備をしたが、まだその強み(優位性)を打ち出せていないように思える。以前の道路整備事業のようにしてほしくない。
 
 
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