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故.草替 律子(くさかえ りつこ)(享年71)
兵庫県神戸市
 
 平成13年7月21日、兵庫県明石市の大蔵(おおくら)海岸で開催された花火大会会場への歩道橋で、混雑により将棋倒しになった群衆から、偶然隣り合わせたベビーカーの赤ちゃんを守るために身を投げかけて覆い被さり、その命を守ったが、自らは亡くなられた。
(推薦者 社会貢献支援財団 事務局)
 
The Late Ms. Ritsuko Kusakae
(Died at the age of 71)
Kobe City, Hyogo Prefecture
 
On July 21, 2001, a crowd of people fell from aheavily congested pedestrian overpass leading to a fireworks display on the Okura beach of Akashi City, Hyogo Prefecture. Spotting a baby left unattended in a baby carriage, Ms. Kusakae hurled her body over the baby to protect it from the crush of falling bodies. She saved the baby but lost her own life.
Recommended by the Secretariat of the Foundation for Encouragement of Social Contribution (FESCO).
 
 平成13年7月21日午後8時40分頃、兵庫県明石市の大蔵海岸からJR朝霧駅に通じる歩道橋(長さ100メートル、幅6メートル)上で、市主催の夏祭り花火大会の見物客が混雑のため将棋倒しになり、死者11人、負傷者222人を出す惨事となった。
 山下祐喜さんと妻の佳奈さんは、生後2ヶ月の長男の翔馬ちゃんをベビーカーに乗せて花火大会に来ていた。歩道橋は見物客で込み合い、一向に前に進めない。翔馬ちゃんを団扇で扇ぐ佳奈さんに、夫婦で見物に来ていた草替さんが「優しく扇いであげて」と声をかけた。混雑はさらに激しくなり、歩道橋は次第に危険な状況になった。あまりの混雑にベビーカーは佳奈さんの手を離れてしまった。律子さんは「赤ちゃんが殺されてしまう」と叫んで、翔馬ちゃんを守るためにその上に覆い被さった。直後に見物客は将棋倒しとなり、事故は律子さんを巻き込んだ。翔馬ちゃんは軽傷で済んだが律子さんは亡くなった。そのことを佳奈さんは事故を報ずる新聞の顔写真で知ったという。
 
 
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