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2.3 航行船舶の使用航路と航行隻数密度分布
2.3.1 使用航路
(1)HNS輸送船舶の使用航路
 図 2.3−1に、マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のすべての使用航路を示す。
 シンガポール海峡東方及び南方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線、シンガポール海峡東方とマラッカ海峡西方からシンガポール等のマ・シ海峡内の諸港間とを結ぶ航路線、マ・シ海峡内の諸港間を結ぶ航路線が見られる。
 なお、マ・シ海峡内には通航分離帯があるがここでは1本の航路線として示している。(以下、同じ。)
 
(2)ケミカルタンカーの使用航路
 図 2.3−2に、マ・シ海峡を航行したケミカルタンカーのすべての使用航路を示す。
 おおむね全HNS輸送船舶と同様の航路線が見られる。
 
(3)LPG船の使用航路
 図 2.3−3に、マ・シ海峡を航行したLPG船のすべての使用航路を示す。
 HNS輸送船舶の航路線をシンプルにしたものとなっており、マ・シ海峡内の諸港及びベンガル湾の諸港に係る航路線が少なくなっている。
 
(4)LNG船の使用航路
 図 2.3−4に、マ・シ海峡を航行したLNG船のすべての使用航路を示す。
 LPG船の航路線をさらにシンプルにしたものとなっており、シンガポール海峡東方及び南方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線のほか、マ・シ海峡内の港としてはSingapore、Malacca、Blang Lancangに係る航路線がみられる。
 
図 2.3−1:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の使用航路(2001年)
 
図 2.3−2:マ・シ海峡を航行したケミカルタンカーの使用航路(2001年)
 
図 2.3−3:マ・シ海峡を航行したLPG船の使用航路(2001年)
 
図 2.3−4:マ・シ海峡を航行したLNG船の使用航路(2001年)
 
2.3.2 航行隻数密度分布
 図 2.3−5〜図 2.3−8は、マ・シ海峡を緯度/経度のそれぞれ0.25度(15分)単位のメッシュに区分し、各区分海域における船舶の航行隻数(1年間)の密度を示したものであり、どの程度の隻数がどの海域を航行しているか把握できる。HNS輸送船舶及び各船種について、船舶の航行隻数密度分布は次のとおりである。
 
(1)HNS輸送船舶の密度分布
 図 2.3−5に、マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の航行隻数密度分布を示す。
 シンガポール海峡東方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線に沿って密度の大きい海域が見られ、そのうちシンガポール海峡からマラッカ海峡東部(東経100度30分以東)にかけてメッシュ当たり3,000隻以上の海域が見られる。
 メッシュ当たりの最大隻数は4,029隻であり、Singapore港の南方の海域に見られる。
 
(2)ケミカルタンカーの密度分布
 図 2.3−6に、マ・シ海峡を航行したケミカルタンカーの航行隻数密度分布を示す。
 シンガポール海峡東方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線に沿って密度の大きい海域が見られ、そのうちシンガポール海峡からマラッカ海峡(東経97度以東)にかけてメッシュ当たり500隻以上の海域が見られる。
 メッシュ当たりの最大隻数は1,027隻であり、Singapore港の東方の海域に見られる。
 
(3)LPG船の密度分布
 図 2.3−7に、マ・シ海峡を航行したLPG船の航行隻数密度分布を示す。
 シンガポール海峡東方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線に沿って密度の大きい海域が見られ、メッシュ当たり1,000隻以上の海域が見られる。そのうちシンガポール海峡からマラッカ海峡(東経101度30分以東)にかけてメッシュ当たり2,000隻以上の海域が見られる。
 メッシュ当たりの最大隻数は2,402隻であり、Singapore港の南方の海域に見られる。
 
(4)LNG船
 図 2.3−8に、マ・シ海峡を航行したLNG船の航行隻数密度分布を示す。
 シンガポール海峡東方とマラッカ海峡の西方を結ぶ航路線に沿って密度の大きい海域が見られ、メッシュ当たり500隻以上の海域が見られる。
 メッシュ当たりの最大隻数は627隻であり、Singapore港の南東方の海域に見られる。
 
図 2.3−5:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶の航行隻数密度分布(2001年)
 
図 2.3−6:マ・シ海峡を航行したケミカルタンカーの航行隻数密度分布(2001年)
 
図 2.3−7:マ・シ海峡を航行したLPG船の航行隻数密度分布(2001年)
 
図 2.3−8:マ・シ海峡を航行したLNG船の航行隻数密度分布(2001年)







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