日本財団 図書館


ごあいさつ
z0001_01.jpg
(財)全日本剣道道場連盟会長
日本剣道少年団指導本部長
松永光
 
 本日ここに少年少女剣士の代表の皆様が一同に会し剣道を学び、また剣道少年団活動を通して考え体験したことを発表されることは、大変意義あることと思います。それは少年少女剣士の皆様が、剣道を通じて心身共にたくましく、且つ豊かな心をもった人間に育つことは日本繁栄と世界の発展にとって大切なことで、そのことは、剣道の理念が定めている人間形成と言う目的に添うものであります。
 剣道で培った精神をもって社会奉仕を行ったり、各地・各国の少年剣士と交流を行なうことで地域社会や外国との関心を抱かせることが剣道少年団の目的であります。阪神大震災後の青少年のボランティア活動は国民の刮目するところでありました。奉仕活動の大事さを痛感するものです。更に、地球規模での環境を真剣に考える時代となり、全体と個の認識を強く求められます。
 皆様が平和で、安全に生活できるのは、周りの人々と助け合い、また各国が相互に理解し協力しあっているからであります。これから情報技術革命が進み、世界は非常に近い関係になって参ります。だからこそ皆様一人ひとりと社会のつながり、相互理解、相互扶助が重要になってくるのです。
 本日発表される内容を拝見すると社会とのつながりによって感じたことや、剣道を学ぶ過程で少年達が何を感じ取っているかを知ることができます。道場主並びに指導者は、少年達が稽古から何を学び、そして得ようとしているかを理解し、剣道精神を更に指導されると共に、社会性を高めるようご指導していただければと思います。そこに剣道少年団活動の意義があるからです。また、常に社会生活に関心を持ち一人一人が平和で明るい社会生活をおくれるように努めることは、より良き社会を造る根本だと思います。
 本日は著名な諸先生に審判員となっていただき、又ご指導下さいます。代表者は元気一杯発表してください。感じたことを、きちんと筋みちを立てて考え、文章に表し、そして意見発表することは、実生活の上で極めて大切なことであります。本日見学された多くの剣道少年団の諸君も、耳を傾けて聞いてください。日本国内はもとより、世界の国々の少年とも剣道を通じ、またこの様な体験発表をとおして意見の交換ができることを夢みています。
 最後に本日が参加者全員にとって有意義で、よき思い出の日であるよう望み、私の挨拶と致します。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION