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 モニタリング情報は、例外なくWebサイトで公開され、その利用は制限されていない。また、情報が更新されるまでの期間は短く、機器測定などによる項目はオンラインもしくは1週間の内に、生物情報でも早い場合は翌月に、遅くても半年後には公開されている。また、ICESでは、HELCOM,OSPER等の活動を統合したデータベース(データセンター)が機能している。オランダのNIOO-CEMOがデータセンターとなって進めているBIOMARE(海洋生物多様性のネットワーク)はヨーロッパ各国の研究機関(25機関)をメンバーとして2000年から情報の共有化を図っている(図2-7)。
 
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図2-7 BIOMAREの関係研究機関(全ヨーロッパ25機関)
 
 さらに、これからのヨーロッパの環境問題に取り組む機関として European Environment Agency(EEA)があり、ここでは、EIONET(European Environmental Information and Observation Network)の開発と管理、環境情報の資料センターの設立、モニタリング報告の出版、環境問題に関する見解の統一を任務とし、環境に関するあらゆる政策の助言、支援を行っている。特に人と電子のネットワーク造りに熱心で、大学などの研究機関や民間会社を含んで情報を公開している。中でもモニタリングデータの解析を若い研究者に奨励し、資金提供していることが特筆される(図2-8)。
 
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図2-8 EEAのプログラムの一例
(ETC/MCE ; The European Topic Centre on the Marine and Coastal Environment)








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