2)銚子浮力、航走試験
[1]目的
3次試作ネックガードの特性を知るため、水面での浮遊状況、退避行動、また、実艇を使用して、落水者の浮遊姿勢に対する、艇の相対関係を把握し、次期試作ネックガードに対する指針を得る。
[2]状況
(1)日時
2001年9月28日 16:00〜16:40 銚子市 銚子マリーナ
(2)参加者
岩森、鈴木、中曽根 JJSF委員
野口、松田、梅田 マリンスポーツ財団
井上、鳥羽田 田辺ボーグ(株)
深沢 JJSF競技員
(3)天候
曇り 気温20度 風6m/sec 波高15cm
(4)器材
試験艇: |
JJSFマーシャル艇(ボンバルディアGTX) |
ネックガード: |
3次試作ネックガード |
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チューブ膨張時径:フロント20.7cm、サイド11.2cm、(特大) |
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ガスボンベ 30G 2本 |
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セーフティジャケット胴衣襟部にチャックで取り付け |
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ウエットスーツ(袖なし、短足)、ヘルメット、ブーツ一式着用 |
(5)試験者
深沢
(胸囲 90cm ウエスト 78cm 腰周り 90cm 身長 175cm 体重 68kg)
(1)着用
膨張時
・大きいため覆い被さった感じで、横を向くとヘルメットのガードが膨張したネックガードにすれて当たる。大きく横に向きにくい。
・ネックガードは大きいが、前方の視野は確保できる。
(2)浮き状態
立ち姿勢
・身体から力を抜くと、浮遊姿勢はうつ伏せになる。身体は立ちに近い。(足が後方に少し上がる)
仰向き
・仰向けが安定よい。(松田)
・ネックガードがほとんど空中にあり、浮力が利いてなく身体が更に水上に出ることはない。
うつ伏せ
・膨張後ネックガード前部の気室の浮力が大きくなり顎が大きく上がる、頭と肩が水面より大きく上がっていた。
・前部の気室を支点に、その上に寄りかかる感じである。
動き(泳ぎ)
・体を廻す運動(うつ伏せ、仰向き)は楽にできるが、横になると仰向けに成り易い、前部のふくらみが大きすぎて、気質部に寄りかかる感じになり、泳ぎにも違和感がある。
・視野の確保,姿勢変更等に問題ない。
その他
・小サイズ(2次試作品10cm径)のネックガードも着用したが、これは、肩が自由に動き問題なく、乗艇中膨張してもレースに復帰可能。(深沢)
・選手(深沢)の立場で言うと、今まで潜って逃げることを習慣にしてきたため、落水しても意識がある場合、ネックガードを自ら膨らますことはしない。
(3)航走
・水面に浮遊した状態では、どのような姿勢でも大きく水面上に突出しており、退避行動を取るには容易でない状況であった。
(4)その他
・ネックガードの容積が大きく、膨張に必要なガスボンベも大きくなり、その重量も大きくなり、使用上の不便さを伴う。この試作品では、ガス重量が30gのボンベ2個が必要である。
[4]状況写真