日本財団 図書館


今月の私の一冊
「種まく子供たち」
小児ガンを体験した七人の物語
佐藤律子編
ポプラ社(本体定価1300円)
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神奈川県 小嶋 英雄さん
 小児ガンにかかった7人とそのご家族の手記です。難病と向き合って日々を精一杯生きた子供たちと家族の姿は、私たちに生きること、死ぬこと、人の尊厳、家族や人々の絆など多くの大切なことを教えてくれています。この本を読んで私は本当に感動しました。編集者の佐藤律子さんは、この本を全国の図書館において、多くの人に読んでほしいと願い運動をされています。
 
「我が家の次男・拓也は、小児ガンのために、十六歳でその生涯を閉じました。彼と共に闘病に関わった一年二か月は、彼にとっても、私たち家族にとっても、「生きること」の質を問い直す、短くて長いひとつの旅だったように思います。(中略)闘病している子供たちは、世の中にたくさんの「種」をまきつづけています。元気の種、勇気の種、思いやりの種……。そして、どの子供も野の花のように凛としています。その種がいつか芽ばえ、たくさんの人の心のなかで育つことを願って、書名は「種まく子供たち」としました。どうぞこの本が、みなさまのもとへ、ひと粒の種となって届きますように。」
(同書「はじめに」より抜粋)
 
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