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6 今後の展望
 名古屋が「世界的なレベルの産業技術中枢圏域」の中核都市としての活力を維持し、発展させていくためには、競争力と独創性豊かな中小企業を創出・育成し、新事業の展開を促進することにより、既存産業をさらに高度化するとともに、時代のニーズに応える新事業・新産業を創出、育成していくことが不可欠である。産業界、市民、大学・研究機関、そして行政が、それぞれに持つ人・技術・情報をネットワーク化し、広く連携することにより、新たな知恵・知識を生み出し、その知恵・知識とこの地域にある産業技術や人材の集積を生かしながら、これを実現していくことが、21世紀の名古屋の産業振興の基本方針である。
 特に環境、医療・福祉・健康、情報通信に関連した分野は、既にこの地域において産・学・行政による具体的な取組みの実績があり、さらに人材、技術開発力といったポテンシャルが高いことにより、それらの分野の産業の発展とともに関連する様々な産業の振興に寄与するものと期待される。
 加速する産業構造改革の流れに的確に対応しながら、産学連携による研究開発を積極的に進め、新しい取組みにチャレンジしやすい風土を醸成し、さらに専門性や企画力のある企業・人材を発掘・育成するなど、国際競争力のある新事業・新産業を創出する総合的な体制づくりの構築を急ぐことにより、名古屋は、21世紀においても引き続き日本の産業技術をリードする役割を担い続けていけるものと考える。








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