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 注5
 【砂浜の位置】:砂浜の形状については下記の図を参照し、該当するものに○。
海浜規模と閉鎖性からみた海浜の区分
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田中則男(1990)より作成
 大規模海浜:海岸線が10km以上にわたる海岸
 小規模海浜:岬などにより短く区分されているものの、外海からの波浪の影響をうける開放的な海浜
 閉鎖性海浜:奥行きのある小湾や海岸構造物などにより人為的に閉鎖された海浜
 内湾域:奥行きのある大湾や瀬戸内海などの閉鎖された海浜
 注6
 【砂浜の位置】:地形図・地図などより、砂浜の面している方向を16方位から選択する。内湾状・入江状になっている場合には湾(入り江)の開いている方向を選択する。
 注7
 【砂浜の勾配】:砂浜の奥行き方向に対して、「水際線付近」「砂浜中央」「砂浜奥部」の3つの区間を設定してそれぞれの勾配を求める。
区間の位置が不明なときには、奥行き方向の距離を3等分し、それぞれの区間の平均勾配を求める。勾配の計測の仕方は次のとおり。
水平方向の距離(長さ):L
垂直方向の距離(高さ):H
求める砂浜の勾配:θ
として関数機能付きの電卓で以下のように計算する。
θ=tan−1(H/L)
関数機能付きの電卓がない場合には、水平距離・垂直距離のみを記載する。
 注8
 【砂浜の奥行き】:「図上計測」の場合、可能な限り小縮尺の地形図(ex.1/25,000の地形図など)を用い水際線の長さを計測する。
1/10,000地形図の場合1mm=10m
1/25,000地形図の場合1mm=25m
1/50,000地形図の場合1mm=50m
「現地計測」の場合には、砂浜の奥行きをメジャー(巻き尺)で計測する。この場合水平距離にこだわることなく、斜面距離で構わない。
確認時(調査時)には、計測時の潮位を記載する。具体的な潮位レベルが分からない場合には、新聞などの潮汐表を参考にし、「満潮」「干潮」「中潮」と記す。
 注9
 【砂浜の長さ】:海岸線方向の砂浜の長さを測定する。
「図上計測」の場合、可能な限り小縮尺の地形図(ex.1/25,000の地形図など)を用い計測する。途中、岩場などをまたぐ場合にも岩場を含めた総距離を計測する。図上距離と実際の距離の関係は上記のとおり。「現地計測」の場合、水際線に沿ってメジャー(巻き尺)で計測する。
 注10
 【砂浜内の河川】:調査対象となっている砂浜の中に河川が流入している場合にはその有無を記す。
河川は陸部から砂浜内を通過して、海へ流れ込んでいるのが認められるものを対象とする。また、流水は認められないが、護岸などが設けられ、河川として水路が確保されているものについては「あり」とする。
 【水質】:上記の河川の水質を5段階に区分し該当するものに○を記す。
外観で判断するものであることから、複数の調査者によって判断することが望ましい。
なお、上記の「流水が認められない」河川については未記入。
 注11
 【川幅】:原則として現地での目視計測とするが、大河川の場合には地形図上で計測し記載する。小河川の場合、地形図上で計測できない場合がある。この場合には河岸からの目視により概略の値を記す。
また、可能であればメジャーで測定する。
 【規模】:概ねの水深が目視により判断できる場合にはその値を記す。
濁りなどにより黙視できない、あるいは川幅があり測定できない場合には未記入
水深が浅く、河道内にはいることが問題ない(安全確認)場合には白赤ポールを用いて計測する。
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環境調査のイメージ
出典)「ウミガメは減っているか〜その保護と未来〜」紀伊半島ウミガメ情報交換会・日本ウミガメ協議会 共著
 注12
 【河岸の状況】:河岸が護岸されているかどうかを記載する。
「人工護岸」:砂浜内に位置する河道全部が護岸されている場合。
「一部人工護岸」:一部が護岸されている場合にその割合を記す。
※護岸率=人工護岸の長さ/両岸の河岸の長さ
「自然河岸」:コンクリート構造物などがいっさいない場合。
※護岸構造物の外(川側)に土砂が堆積したり、植生が確認された場合にはその状況を「具体的な状況」に記す
 注13
 【水際の植生】:河岸の植生の有無を記載する。
「群落名」は最も多くの面積を占める植物の種名を記す。
 【植物構成種】:植生を見て歩き、代表的な植物をわかる範囲内で記録する。
 注14
 【近傍の河川】:調査対象としている砂浜内ではないが、その近傍に河川がある場合にはその河川名を記録する。
なお、対象とする河川は1/25,000地形図に記載されている程度の河川とする。








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