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エドワルドハインリックサンチェス(1962.8.23生)/ケネス イーマン(1965.12.24生) /多和田 栄作(昭44.8.3生)
沖縄県石川市/沖縄県中頭郡読谷村/沖縄県那覇市
 平成3年より沖縄県において定期的に海浜清掃を実施、海洋ゴミのデータを分析・公表し国内外の環境保護団体とのネットワーク作りにも努め、次世代を担う子供たちへの環境教育にも尽力するなど、沖縄の海の環境保護に貢献されている。
(推薦者 沖縄県)
 
Edward Heinrich-Sanchez (Born on August 23,1962) Resident of Ishikawa City, Okinawa Prefecture
Kenneth Ehman (Born on December 24,1965) Resident of Yomitan-son, Nakagami-gun, Okinawa Prefecture
Eisaku Tawata (Born on August 3, 1969) Resident of Naha City, Okinawa Prefecture In 1991, Heinrich-Sanchez, Ehman, and Tawata started organizing monthly cleanup activities along the coast of Okinawa. They founded the Okinawa International Clean Beach Club and began to analyze and publish data on the marine debris they collected while working to form a network with other environmental groups both in Japan and overseas. Throughout the 1990's, they also endeavored to educate Okinawan children on environmental issues. Their contributions to the preservation of Okinawa's marine environment have been immense.
Recommended by Okinawa Prefecture.
 
 沖縄インターナショナルクリーンビーチクラブ(OICBC)のエドワルドハインリックサンチェスさん、ケネスイーマンさん、多和田栄作さんは、ボランティアで沖縄県内の海浜清掃を定期的に実施するなど、沖縄の環境問題に対して様々な形で取り組んでいる。
サンチェスさんは、平成3年に沖縄に移住、恩納村の観光施設で働き始めたが、ゴミだらけの海岸に心を痛め、清掃を自分の子どもたちと始めた。翌年、同じように恩納村の海岸清掃をしていたイーマンさんと知り合い、二人は多和田さんはじめ、友人たちに声をかけてOICBCを結成した。3人はOICBCの中心人物として活動を続け、現在に至るまで11年間沖縄の海浜清掃を続けている。スタッフは約15名で、3月から11月までの毎月第3日曜日に行う清掃には毎月約50人ほどが参加する。
 平成5年3月にはI LOVE OKINAWAキャンペーン(全県一斉海浜清掃)を開始し、同年9月にはアメリカの団体・海洋保護センター(The Ocean Conservancy)が提唱する国際ビーチクリーンアップ活動に、OICBCは沖縄代表として参加した。以後、9月の国際ビーチクリーンアップデイに集めたゴミのデータはレポートにまとめられ、沖縄県や日本環境ネットワーク(JEAN)、海洋保護センターへ送られ、海洋ゴミの統計データ資料として活用されている。サンチェスさんたちの呼びかけによって、9月のキャンペーンの参加者は2,000人以上に増え、毎月の清掃参加者の累計は延べ約25,000人に上る。
 3人は「活動は地元で、考え方は世界的に」をスローガンに活動を続け、平成7年に沖縄0.C.E.A.N.(沖縄海洋文化と自然環境保護ネットワーク)を設立し、以後、webサイト立ち上げや、小学校低学年向けの日本語版海洋憲章を制作し国連に送付する企画などを実施した。近年は特に次世代を担う子供たちに対しての環境教育に力を注いでおり、小学生を対象とした海洋文化保全に関するカリキュラム作りや、「ジュニアクリーンビーチクラブ」の設立などを行っている。将来は沖縄、キューバ、カナリア諸島、ハワイなどの子供たちをネットで結び、国際的なレベルで活動を広げる予定である。
 「やめようと思ったことは何度もあるが、キャンペーンに参加した子どもから礼状を貰ったりするのが支え」とサンチェスさんは語る。サンチェスさんの自宅を事務局としてスタートしたOICBCでは、スタッフは手弁当で参加するなど、低コストを徹底して心がけているが、海洋保護ステーションとして真栄田岬に事務局を移転するなど、組織や活動範囲の拡大に伴うスタッフの負担が大きくなっている。NPOとして運営資金不足という問題を抱えながらも、他の環境保護団体とのネットワーク作りなど将来へ向けての展望を持ち、3人は努力を続けている。
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エドサンチェスさん
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ケニーイーマンさん
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多和田 栄作さん
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受賞の言葉
 1992年、私たちの活動は恩納村の真栄田岬でスタートしました。私たちのゴールは環境と開発のバランスのとれた観光業のモデル地域になることです。恩納村はこれを年頭に入れた開発を来年スタートします。私たちはいつの日か私たちの子供たちが全ての生き物をつなぐであろうきれいで安全な海に暮らすことができ、それが平和と相互理解をもたらすことを祈ります。








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