社会福祉法人 全国心身障害児福祉財団のご案内
National Welfare Foundation for Disabled Children
沿革
昭和30年代後半から40年代前半にかけて、親の会をはじめとする障害種別の諸団体は、それぞれの切実なニーズをかかえて誕生しました。
一口に父母団体といっても多種多様で、組織化されている団体もあれば、歴史も浅く、どこから手をつけてよいのか五里霧中といった状態の団体もありました。
各父母団体は全国各地にいる在宅の障害のある子供とその家族を守り、会員相互の連携をはかるためには、事業をやらなければなりませんし、その資金も必要でした。けれども、個々の団体ではその効果も十分あがらないということで、そこで持ち上がったのが療育相談機能、研修機能さらには情報機能もあわせもつ当財団の構想でした。
父母団体の事業資金を確保し、専門機関を作るためには父母団体だけでは力が弱いし、広がりも期待できないということで、これまでも障害のある子供たちの問題に深い理解を示されていた園田直元厚生大臣、太宰博邦元厚生事務次官(初代理事長)をはじめ、各界有志の力をお借りして、昭和45年10月、障害のある子供とその家族の中央における共同の拠点として、当財団が発足しました。
そして、昭和47年3月、財団ビルが完成し、各種団体の補助金・助成金を得て、事業を開始しました。
〒162-0051 東京都新宿区西早稲田2-2-8 TEL03(3203)1211 FAX03(3208)1337
事業内容
I 第1種社会福祉事業「中央愛児園」の経営
昭和47年11月15日に児童福祉法第35条により開園した肢体不自由児通園施設です。
当園では、0歳から6歳までの脳性まひ及び発達遅滞等の児童を対象に、保育・機能訓練・心理指導・音楽療法・水泳療法・言語訓練等を通じて精神機能・運動機能の発達を促し、自主性を養い、生活経験を豊かにし、情緒の安定をはかり、友達との協調性を伸ばすことを指導目標としています。
また、地域福祉サービスの一環として、「新宿おもちゃの図書館あいじえん」を開設しています。
II 第2種社会福祉事業「全国療育相談センター」の経営
1 相談指導部門
子供の障害の状態と保護者の悩みを総合的に把握して、今後の療育指針を導き出します。医療相談(小児科・小児神経科・神経内科・児童精神科)、心理相談、聴力言語相談、教育相談、家族福祉相談を行っています。
2 歯科治療部門
地域の歯科医療機関で治療を受けることが困難な障害のある人の歯科治療を歯科医・歯科麻酔医・歯科衛生士・看護婦が一体となって行っています。
3 治療訓練部門
ことばの遅れ、自閉、多動など、さまざまな問題をもつ子供に対し療育訓練チームを構成して、「言語治療」「心理治療」「認知訓練」を行っています。
III 交流・啓発・出版事業
1 ふれあい交流活動及び啓発事業
障害のある子供たちと障害のない子供たちが、直接的にふれあう宿泊交流活動を通して、共に学び、共に生きる心を育成するとともに、一般児童の家庭に対し、障害のある人に対する理解を促進するための啓発パンフレットを作成配布しています。
2 ふれあいキャンペーン事業
1981年の国際障害者年を契機として一般児童を対象に、やわらかな心にやさしさと思いやりを育むことを願って、「ふれあい紙芝居」や「宝くじドリームジャンボ絵本」を創作し、全国の保育園、小学校、特殊教育諸学校等に配布しています。
3 出版事業
指導誌「療育の窓」(年4回発行)をはじめ、各界の学識経験者などの執筆による療育指導書を発行しています。
IV父母団体と脇力して行う事業
1 障害のある子供の保護者及びボランティアを対象とした療育研修会、介護技術研修会を開催しています。
2 各障害別集団療育キャンプ及び合同キャンプを実施しています。
3 指導誌、会報、ビデオ等を発行しています。
4 集団検診、訪問検診による無料検診を実施しています。
5 難聴児、病虚弱児を対象とする社会適応講座を開催しています。
6 聴覚障害児を対象とする全国陸上競技大会及び全国卓球大会を開催しています。
7 視覚障害児を対象とする全国盲学校野球大会を開催しています。
8 ダウン症児・者の芸術作品の展示・発表会を開催しています。