日本財団 図書館


人工呼吸法
 口から肺に空気を送りこむ「口うつし法」(マウス・ツー・マウス法)と、背中を押えて両ひじを引き上げる「ニールセン法」がある。どちらも、先ず口の中の異物を取除いてから行なうが、「口うつし法」の注意点は、
 
 
[1] 首の下に入れた手は強く上に持ちあげ、ひたいにあてた手は下におし、あごを十分上に向ける。鼻の穴が空に向くまであごを上げないと呼吸をするための空気通路が開かない。
[2] 空気をにがさないために鼻をつまむ。
[3] 片手をあごにかけて口を開かせる。
[4] 口をぴったり当て息を強く吹きこむ。息が通らない場合は、異物がつまっているか、のどが十分に開いていないのでさらにあごを上げる。おぼれた人の場合は、胃に水が入っていて吐くことがある。このときは、すぐうつぶせにして「二一ルセン法」を行なう。
 「ニールセン法」は、
[1] 両手をおや指が接する程度にそろえ、背中のけんこう骨の下の平らな部分にあてる。
[2] ひじを伸ばしたまま腕が垂直になるまで腰をあげて、体を前にのり出し体重をかける。
[3] 腰をさげながらパット両手をはなし、両脇からすべらせながら両ひじをつかむ。
[4] つかんだ両ひじを持ちあげながらひっぱる。肩の筋の抵抗を感じる程度で止める。
[5] 静かにひじをはなし[1]の動作にかえる。
 
 
☆どちらの方法も、おとななら1分間に12回、こどもなら20回のぺ一スでくりかえす。
☆息をふきかえしたら、注意深くその呼吸の速さにあわせて行ない、呼吸が十分強くなるまで続ける。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION