事業成果物の概要
1.補助事業の目的
乗組員が負傷あるいは羅病した場合には、直ちに医療機関による医療が受けられないことから、悪化することはもとより、船舶乗組員全員に蔓延する可能性すら考えられます。また、近年、船舶の乗組員数は必要最小限の人数に抑えられているため、乗組員の1人が欠けても重大な海難事故につながる恐れがあります。
このような事情から、本会の各病院においては、古くから訪船診療、医療無線相談、乗船前の健診を実施する等、船員の健康管理に力を入れてきたところであるが、近年、船員の高齢化に伴いがん、脳卒中、心筋梗塞等の生活習慣病が年々増加しているので、本会の病院に最新鋭の医療機器を整備して、体の異常、疾病の早期発見、早期診断と併せて予防治療を促進し、船員の健康の確保を図り、もって海難防止に関する事業に寄与することを目的とする。
2.整備機器の概要
事 業 名 医療機器の整備
実施者 社団法人 日本海員掖済会
施設の名称
(1)名古屋掖済会病院
愛知県名古屋市中川区松年町4丁目66番地
整備予定機器 |
数量 |
仕様等 |
使用目的 |
筋電計 |
一式 |
[1]本体
[2]視覚刺激装置
[3]聴覚刺激装置
[4]NCSリファレンスバリュー
[5]EP-Plus |
手足のしびれを始め重症筋無力症等の神経筋疾患等の早期発見と早期診断を行うとともに、耳鼻科、眼科領域の各種疾患の診断を行う機器。 |
(2)大阪掖済会病院
大阪府大阪市西区本田2丁目1番10号
整備予定機器 |
数量 |
仕様等 |
使用目的 |
CRシステム |
一式 |
[1]本体
[2]ドライレーザープリンター
[3]CRT画像表示装置
[4]自動現像機
[5]CR専用カッセテ、プレート |
多様化するX画像をデジタル化し、高速で可視範囲の広い良質な画像を得て微小な病変を発見し、疾患の早期発見と併せて予防治療を行う機器。 |
3.機器利用の成果
本事業の実施により、疾病の早期発見と早期診断並びに予防治療が促進されるので、健康な乗組員による安全運航の確保が図られ、もって海難防止に資するものと確信いたします。