まえがき
近年、わが国を含む世界の海事産業がグローバル化を強めていることに伴い、わが国の海難においても関係者が多国籍的になっており、さらに、IMOが「海難及び海上インシデントの調査のためのコード」(A.849(20)決議)を採択して、海難調査の国際協力に向けてその手法を示したことにより、海難調査の国際協力を実施する上での問題等を研究する必要性に鑑み、財団法人海難審判協会は、財団法人日本船舶振興会(日本財団)の助成事業として、平成11年度から3か年計画で「海難調査の国際協力化に関する研究会」を組織してその調査研究を行ない、その間に、イギリス、アメリカ、フィンランド、スウェーデン及びオランダの5か国6機関を訪問して現状調査を行なった。
本報告書は、これらの成果を示す研究会の最終報告書である。
本報告書が、内外の海難調査制度及び海難調査の国際協力並びに広く交通事故調査に関心のある各位のご参考になることを期待する。
財団法人 海難審判協会