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2. 「発表と解説」紹介/濱田隆士(放送大学教授、日本科学協会理事長)

 

<プロフィール>

東京大学名誉教授。専門は地球科学、古生物学、地球環境変遷史(理学博士)。平成12年7月14日に開館した福井県立恐竜博物館の館長。日本地質学研究奨励賞、日本古生物学会学術賞受賞。著書に「日本列島のおいたち」、「地球科学への招待」など。

 

皆さん、こんにちは。ただいまご紹介をいただきました、日本科学協会の濱田と申します。放送大学のテレビでは、水のこともやっておりますのでごらんになったり、あるいはNHKのジュニアスペシャルでは、女のお子さんときゃーきゃー騒いでいるので、ごらんになった方もいらっしゃると思います。

きょうの役割は、今司会のほうからご紹介がありましたけれども、水惑星というのは、言葉が大き過ぎたり、理論的には非常に大きな範囲を含みますのでわかりにくい点がありますので、それを科学の立場から、どういう切り口で、どういうアプローチをしたらいいかということを、実験的にその大家の方々からお知恵をおかりしまして、それをまとめてみたのですが、本質的には科学というものは、実はこのセミナーの一番後で、討論会の中にも入ってきますが、科学でわかった事実、あるいは科学でわからない、まだ謎である部分を、一般の方々が生活のレベルでどう理解するか、あるいは、教育でそれがどう活用されるか、あるいは波及することになるかということが重要であろう。科学というのは、専門家のためにあるのではない。真理を追求するだけのものが科学ではなくて、どうわかり、どうわからないかということを知ってもらうという、昔の言葉で言えば普及ということになると思いますが、大きな意味で教育を含めて、我々の生活レベルの向上ということが大切だと理解して、このような事業を日本財団さんからお示しいただき、大いに賛同し、協力させていただいているわけです。

最初に、研究者の皆さんから、そういうわかりやすい形での説明ということをやっていただきます。これはいわば、科学の従来の言葉で言うと普及ですが、教育でもなければ普及書の普及でもない、もっと解説的な意味です。博物館で言えば、おそらく解説員だとか、さまざまな立場があると思いますが、それの社会版というふうにお考えいただければと思います。

 

 

 

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