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今は防波堤の外側に三角形状の砂浜が見えますが、ここはもともと水深4mぐらいあった所です。それが、今ではすっかり砂が溜まってしまって広い陸地になっています。あの砂は全て屏風ケ浦で崩れた砂が漂着したものです。

ここで注意してみていただきたいのは、長い防波堤の先端の海面に白波が立っている点です。漁港関係者にとってはこれが一番の問題なのです。白波が立つということは水深が浅いということを意味していて、波高のせいぜい1.5倍程度の水深しかないということになります。水深の深い場所では白波が砕けるということはありません。ということは、港の出入口の航路に砂が溜まって水深が浅くなってしまっていて、船の出入りの障害となってしまい、港としての機能が果たせていないことになります。だからその砂を除かないといけないのですが、この防波堤がある限り砂の流れを阻んでいますから、何度浚渫を行ったところで根本的な解決にはなりません。

 

先ほど述べたように、屏風ヶ浦の崖は年間70cmぐらいの割合で後退して来ました。ここの前に広がる海の沖合には、鎌倉時代には村があったという記録が残っています。単純に後退速度を年間1mとして800年前とすれば、800mは後退したことになりますから、集落が後退したことは事実であると推測できるわけです。

 

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飯岡海岸線後退の変遷 (「飯岡海岸の変遷」飯岡町より)

 

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1930年(昭和5年)頃の海岸

 

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1931年(昭和6年)頃の小学生による波止を築く石積み風景

 

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1933年(昭和8年)頃の海岸欠壊状況

 

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1949年(昭和24年)頃の護岸の状況

 

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1952年(昭和27年)頃の災害状況

 

 

 

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