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図3 主室着火時期とエンジン熱効率

 

(2) 吸気温度、遮熱度、排気圧力とシステム熱効率の検討

それぞれのシステムは他のシステムと密接に関連しているので個別のシステムの最適化を行っても意味がないので全システム装着状態でパラメターを変化させ全体システムとして最大効率を得られる条件を見出すため全システム装着時の効率を計算した。

全体に及ぼす影響が大きいと考えられる吸気温度と排気圧力とシステム熱効率の関係を明らかにする。遮熱度を決定する燃焼室壁温を750〜1050℃まで変化させてシステム効率を計算した。結果を図4〜図7にに示す。

吸気温度を上げると排気温度は確実に上昇し回収システムの出力は大きく増加するがエンジンの熱損失が増大するので最適値が存在する。燃焼室温度を増加すると熱損失増加が抑制されるが燃焼室の熱応力が過大になる。ヘッドライナー温度の上限値を1050℃において計算した。吸気温度が高温であるほど高い燃料改質効果が得られるが冷却損失が増大するので比較的低い温度に設定することが望ましいことが分かった。排気エネルギー回収タービン出力は排圧が高いほど大きくなるが燃料改質装置を備えた本エンジンシステムの場合は比較的低い圧力に設定する方がよいことが判明した。最も高いシステム効率が得られた仕様を表5に示す。

 

 

 

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