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はしがき

 

本報告書は、「神戸港を起点とする海上観光航路の開発に関する研究」助成事業の成果をとりまとめたものである。

神戸港には関西の海の玄関口として、淡路島、四国、九州、沖縄等を結ぶフェリーや旅客船が数多く就航し、旅客船事業は地域の産業・経済活動の発展に大いに貢献してきた。

しかしながら、近年の神戸港における旅客船事業は、明石海峡大橋の影響による航路再編に伴う航路数の減少や陸上観光施設の多様化等による旅客船需要の低迷により、旅客船業界全体に不況感が漂っている。

一方、花博(ジャパンフローラ2000)が開催された淡路島では淡路島国際公園都市の中核施設として「国営明石海峡公園」が周辺の淡路夢舞台、淡路交流の翼港と一体的に整備され、また大阪湾では本年3月31日オープンのユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの海上アクセスとして新規航路が設定されるなど、新規プロジェクトの進展による新たな旅客船の観光航路の需要創出が期待されている。

また、平成12年10月より海上運送法が改正されて施行されたことによる需給調整規制等の廃止により、これまで以上に自由な事業展開が可能となるなど、近年の旅客船事業は、大きな環境変化に直面している。

このような状況の中で本研究は、神戸港を中心とした旅客船事業の実態と今後の課題を明確にした上で、将来の活力ある事業展開に向けた具体的方策を提言としてまとめたものであり、この成果が地域の産業・経済活動に大きな役割を果たしている旅客船事業の活性化と神戸港の振興に資するものと期待するものである。

おわりに、本研究にご協力賜った研究委員会委員長 今井昭夫 神戸商船大学教授をはじめ委員の方々、並びにアンケート・ヒアリング調査にご協力いただいた関係者の方々にお礼申し上げるとともに、本事業にご支援、ご協力を賜った地元業界団体に厚くお礼申し上げる。

 

平成13年3月

財団法人 関西交通経済研究センター

会長 小林庄一郎

 

 

 

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