平良(ひらら)港
(港則法適用港、開港、出入国港、検疫港、重要港湾)
(海図1281、1282)
宮古島西岸にあるこの港は、北西方に開口しているが、池間島、宮古島及び伊良部島に囲まれているため、北東〜南〜南西の間の風を防ぐことができる。港内の海底は起伏が多く、多数の険礁があるので出入港には十分な注意を要する。港内の第1ふ頭北側に荷川取漁港がある。
近年は沖縄県のリゾート計画と対応した海洋性レクリェーション基地の計画(コースタルリゾート計画)等、新たな港湾への要請に対処し、宮古圏の拠点港湾としての整備が進められている。
気象
この地方は、中国大陸に比較的近いので、季節風が顕著で、冬季、低気圧の通過後は北〜北東の季節風が強吹し、海上は荒れ模様となる。
潮汐
この港の平均潮差は1.0m、大潮差は1.7mである。
台風対策
本港では台風による事故を未然に防止するため宮古地区海上防災対策協議会を設置し、在港船舶などに対し、台風情報の伝達及び警戒体制、避難、入港制限の勧告・解除等の台風災害防止措置を指導している。(問合わせ先:平良海上保安署(別掲))。
水路
北右からの水路は、入口付近の水路幅と比べ第3号灯浮標及び第4号灯浮標間の水路幅が非常に狭い。さらに同第3号及び第4号灯浮標は、下崎北防波堤と重なり視認しにくいため、第5号及び第6号灯浮標と誤認する恐れがあるので注意を要する。
伊良部島南方から平良港の岸壁に至る水路は、立標及び灯浮標で表示され、水深7m、可航幅は約50mで狭い。
針路法
巡視船の例(次ページ参照)
注意
(1) 入港する場合、船首方向に顕著な入港目標がないので、平良港沖合に達したならば、池間島灯台、伊良部島北西端及び伊良部島南東端によって船位を確認し、その確認した船位を基準として次の目標を確認する。
西平安名岬端、伊良部島南東端付近の断がい及び同断がい西側の無線塔、第2号灯浮標、平良市街。
(2) さんご礁は暗黒色のものが多く、見張りだけでは発見しにくいので、陸標により船位の確認を励行すること。
錨地
池間島灯台を011°、西平安名岬先端を051°、伊良部島の東側北端を183°、伊良部島北端を248°にそれぞれ見る所に錨地が得られる。北東の季節風が強吹するときの錨地としては池間島の南側で西平安名岬の頂を105°1.5kmに見る所が唯一のものであるが、付近に土砂捨場及び廃棄海底線があるので注意を要する。
補給
水の補給ができる。燃料油はタンクローリーで行う。
修理
小規模の修理ができる。
アクセス
名古屋港、大阪港、那覇港、石垣港、伊良部港、多良間島及び台湾との間にカーフェリー便があるほか、宮古列島及び八重山列島の各島々との間に定期旅客先便がある。また、東京、大阪、沖縄本島、石垣島及び多良間島との間に航空便がある。
その他
平良海上保安署(別掲)
沖縄総合事務局宮古海運事務所(TEL09807-2-4775)
沖縄地区税関平良出張所(TEL09807-2-2310)
福岡入国管理局那覇支局平良港出張所(TEL09807-2-3440)
那覇検疫所石垣出張所(TEL09808-2-4940)
沖縄気象台宮古島地方気象台(TEL09807-2-3050)
平良市漁協(TEL09807-3-2620)