2.4 メッシュデータの試作
ここでは、前に記した海底地形推算手法を適用し、メッシュデータの試作を行った。
対象海域は、GEBCOメッシュ区分のG1806とした。G1806は東経170度〜180度、北緯30度〜36度の範囲である。
2.4.1 船舶による実測水深データの整理
メッシュデータを作成する元となる実測水深データに対し、以下の方法でデータの処理を行った。なお、実測水深データとして、MGD77水深データを用いた。
1. 音速度補正
音波往復時間が記載されており、水深値の記載の無い記録については、カーター表により水深値を算出した。
2. 測地系補正
日本測地系のデータについては、世界測地系に座標を変換した。
3. 異常値の除去
実測水深データとSmith & Sandwellの作成した2分メッシュ水深データとの差をとり、差が一定以上となった水深点を除去した。
ここでは、水深差の標準偏差を基に、137m以上の差のあるデータを除去した。
以上の処理を行った結果、対象海域の全48900点中の44322点が採用された水深点となった。
2.4.2 メッシュデータの試作
2.4.1の処理を行った水深データを用い、2.3で述べた推算手法を用いて作成したメッシュデータを図2-59に示す。ここで、メッシュは緯度・経度共に1分とした。
対象海域でのデータ数は216961点となる。