(5) FFTの前処理として、上記(4)の結果の周縁部にコサインテイパー処理を施した。(図2-7手順1-2の一部)処理はC言語プログラムにより行った。
モデル海域(G1806)での結果を図2-22に示す。
(6) 上記(5)の結果に対してロウパスフィルターによる長波長成分の抽出を行った。(図2-7の手順1-3)
GMTのgrdfftコマンドを改良してSmith and Sandwell (1994)の式(10)を参考にロウパスフィルターを作成し、grdfft3としてGMTに組み込んだ。波長160kmで振幅が0.5になるようパラメータを設定して用いた。(昨年度まではGMTのgrdfilterコマンドを用いていたが、Smith and Sandwell (1994)の手法をより正確に踏襲するために変更した。)
%grdfft3$1-G$2-W30000-L-M-V
$1:入力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
$2:出力grdファイル(GMT用フォーマットのバイナリ形式)
-W30000:Smith and Sandwell (1994)の式(10)中のパラメータsとして30000[m](=30km)を指定。s=30000m(=30km)はSmith and Sandwell (1994)に準拠。
-L:FFTでトレンドを残すオプションを指定
-M:単位を度からメートルに変換して処理するオプションを指定
注:Smith and Sandwell (1994)の式(10)はバンドパスフィルターの長波長側に関する処理である。
W(k)=1-exp[-2(π*k*s)**2] k:波数、s:係数(30000[m])
これを参考にgrdfft3では
W(k)=exp[-2(π*k*s)**2]
の形で長波長成分を取得している。
例:1/k=波長=160kmかつs=30kmの時はW(k)=0.5になる。
モデル海域(G1806)での結果を図2-23に示す。